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辰年に誓う(5)隅田地区公民館・粉生館長

橋本市立隅田地区公民館(〒648・0017 和歌山県橋本市隅田町中島22=電話0736・34・2312)。2002年(平成14)4月に建替え新築オープン。館長=粉生隆行さん(58)

記者「さっそくですが、当館の特徴ある行事を教えてください」
粉生館長「そうですね、乳幼児と中学生が遊ぶ〝中学生との交流会〟でしょうか。これはパステルキッズ実行委が主催し、毎年6回開催しています。中学生が卒業するまでに、1年と、3年生の時に、それぞれ1回参加することになります。中学生が手をつないでトンネルをつくり、乳幼児がその下をくぐる。乳幼児を乗せたソリを中学生が引っ張って遊ぶ。中学生が絵本を読み聞かせるなど、約2時間の交流です」
記者「珍しい交流ですね」
粉生館長「少子化の中で、一人っ子の家庭も多いです。ひとしきり遊んだ後、中学生が帰る際、子どもたちがガラス越しに〝また来てね〟という表情で手を振ります。中学生の胸にジーンとくるものがあります。自分の存在の大切さを自覚できるわけです」
記者「なるほど。素敵ですね」
粉生館長「もう一つ。橋本市健康課の保健士が、胎児の模型を使って、中学生に性教育をしてくれます。最近は中学生の性問題も深刻化していますから、学校で習うよりも詳しく、意義深いものにしています」
記者「そうですか。大変な時代です」
粉生館長「中学生時代に大切なことを学んでほしいと考え、隅田中学校の校長に相談したところ、快諾していただいたので、2010年から始めました。将来、人として、心の基盤になると信じています」
記者「ほかには、いかがですか」
粉生館長「今は高齢化社会となり、介護問題が大切なテーマとなっていますが、当館ではすでに1987年から24年間〝介護教室〟を開いてきました。福祉施設を見学したり、実際に車スイスの扱い方、料理の作り方などを学んでいます。ところが、この教室を立ち上げてくれた当時の実行委員会の方々も、今では介護される年齢に達していまして…。そこで地元の75歳以上のお年寄りと、子どもたちとの交流会を開くことにしました。〝介護教室〟は今後ますます大切になります」
記者「当館の隣には、橋本市東部コミュニティーセンターがありますが、これは粉生鉋長が兼務されているのですか」
粉生館長「そうです。1月には早速、ここで市民に参加希望を募った初めての〝隅田ROCK〟を開きます。今のところ60歳代のロックやポップスのアマチュアバンド、シンセサイダーのシンガーソングライターなどが出演する予定です」
記者「これは楽しくなりそうですね」
粉生館長「そうです。ただ、私としては、もっと若者が積極的に出演してくれないものかと…」
記者「確かに。若者の元気がほしいです」
粉生館長「ここには、せっかく立派なホールがあるのですから、大いに活用してほしいです。ただ、駐車場は65台で満車になります。センターで歌謡ショーやコンサート、演芸会などがあると、車でごった返して、公民館活動ができなくなります。センターの活用には、駐車場が一番の課題です」
記者「その通りですね。市当局で、何とかしてほしいです。さて、今年は辰年、どんな目標が?」
粉生館長「山間部や遠隔地で、とくに車のない人たちにも、当館を利用してもらう方法はないものかと考えます。遠隔地の各集会所に当館のサークルが〝出前活動〟するのも、一方法かも知れません。運営委員の方々とも相談して、しっかり運営したいと思います」
写真(上)は隅田地区公民館での催しの一コマ(下)は隅田地区公民館


更新日:2012年1月9日 月曜日 14:33

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