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葉ボタン栽培プレゼント~藤井さん(83)丹精込め
和歌山県橋本市隅田町河瀬の養護老人ホーム「国城寮」に入所している藤井侼(つよし)さん(83)は、正月飾り用の葉ボタン1000株を栽培し、市内の保育園や幼稚園、福祉施設などにプレゼント。「虫食い一つない見事な葉ボタン、これは辰年の縁起がいい」と喜ばれている。
藤井さんは2000年(平成12)、同寮の北側にある畑で、寮の先輩たち数人の手伝いをしながら、葉ボタン栽培を始めた。先輩たちは高齢で亡くなったり、足腰が立たなくなったりで、現在、栽培しているのは藤井さん1人となった。
藤井さんは、今のところ膝(ひざ)の屈伸をしにくい程度で、他に不自由なところがなく、毎朝5時半に起床。今年は菊800鉢(福助、達磨、小菊)と、葉ボタン1000株を栽培。土作り、草引き、水やり、消毒、肥料やり…と丹精込めて育ててきた。
菊は今秋、杉村公園の〝ナチュラルブレイク〟や国城寮の〝菊花展〟に出展する一方、市内の保育園、幼稚園、学校、福祉施設などに贈呈。葉ボタンも同じようにプレゼントしてきた。中には「売ってほしい」と訪れる市民もいて、格安で販売。売上金で来年の種を買い付けることになっている。
葉ボタンの株数は、「紅」「白」半々の割合で、出来栄えは色彩、勢いとも抜群の良さ。藤井さんは「今年は東日本大震災や、紀伊半島の大水害があり、大変な年でした。どうかこの葉ボタンを玄関に飾り、来年は最良の年でありますように…」と祈っている。
国城寮の稲本博寮長は「藤井さんのお陰で、当寮の菊花展も開催できているし、葉ボタンは多くの方々に喜んでいただいています。いつまでも健康長寿でお願いしたいです」と話した。
更新日:2011年12月16日 金曜日 08:45