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中村選手が〝銀メダル〟報告~母校の児童ら祝福
パラリンピック日本代表として名高い、和歌山県橋本市の中村智太郎選手(27)が、カナダ・エドモントンで開かれたパンパシフィック大会・100メートル平泳ぎで銀メダルを獲得し、9月2日、母校の橋本市立紀見小学校を訪れ、全校児童427人、教職員30人に〝戦勝報告〟した。
中村選手は、生まれた時から両腕がなく、5歳のころ、「水に溺れないように」と、親がプールに連れて行ってくれたのが、水泳の始まり。橋本スポーツクラブなどで猛練習を重ね、2004年のアテネ大会では、競泳男子100メートル平泳ぎで銅メダルを獲得、08年の北京大会の同種目では5位の成績を残した。
今回、中村選手は8月10日のパンパシフィック大会・100メートル平泳ぎに出場、自己記録を2秒18短縮する1分21秒79の好タイムで、見事、銀メダルに輝いた。
この日、同校体育館に全校児童らが集合。佐藤昌吾校長が、中村選手の健闘ぶりを紹介。中村選手は「目があまりよくないので、ゴールした瞬間は、記録も何もわからなかったが、コーチから、自己最高記録で銀メダルと聴いて、とてもうれしくなり、はしゃぎまわりました。皆さんも、何事にもくじけないで、頑張ってください」と話した。
この後、中村選手の同校の恩師・寺田敏郎教諭が「自己記録の更新は、努力の成果であり、私たちの力になりました。これは児童全員からです」と花束を贈呈。同校児童会の高橋由衣児童長(6年生)が「中村先輩の努力に感動しました。おめでとうございます」とお祝いの言葉を述べ、全員で拍手で讃えた。
最後に、中村選手が首に掛けた銀メダルを、児童一人ひとりが手で触れさせてもらい、「かっこいい」「ぼくらもがんばる」と明るい笑顔を見せていた。