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台風で〝紀の川カッパまつり〟中止~大滝ダム放流
和歌山県橋本市高野口町の夏の風物詩「第14回 紀ノ川カッパまつり」は、9月3日(土)午後3時から、同町の紀ノ川九度山橋下の河川敷(高野口側)で開かれる予定だったが、主催者の同まつり実行委員会は9月1日、高野口町商工会で開いた役員会で、台風12号が接近しており、当日の河川敷での開催は危険であると判断、同まつりの「中止」(順延なし)を決定した。大会副会長の苅田一郎・同商工会長は「このまつり中止は初めてで、誠に残念だが、安全第一、人命にかえられない」と話した。
特設ステージでは「キャトル・フィーユ」のトランペット演奏、きのかわ支援学校の太鼓演奏、「ティンカーベル」のこどもコーラス、「キャッツアイ」のこどもバトントワリングなど、多彩なイベント。河川敷では「ペダルボートによる紀ノ川遊覧」「ヘリコプター(自衛隊)による市内遊覧」「ジープ(自衛隊)試乗体験」など、盛り沢山な催しを予定していた。また、フリーマーケット・物産店、ミニ商店街も設けられることになっていた。
ところが、大型で大雨を降らせる台風12号の接近に伴い、橋本市や高野口町商工会、各種団体で組織する同実行委員会・役員会は「中止」を決定。同日午前には、奈良県・大滝ダムが放流され、国交省から河川敷の仮設物撤去の要請もあった。実行委はのメンバーは大雨の中、ただちに九度山橋付近の特設ステージや、テントの骨組みなどを撤去した。
実行委の話では、市民から公募した〝ミニ商店街〟23店、模擬店13店、フリーマーケット9店の計45店が、材料を仕入れるなど開店準備をしていたが、中止により打撃を受けている。また、近く検討委員会を設け、カッパまつりを含めて、紀の川祭の見直しが
言われている時だけに、カッパまつりを楽しみにしていた市民は残念がっている。
苅田副会長は「来年は、紀ノ川での素晴らしい夏祭りが開けるよう、真剣に討論することになると思います」と言っている。