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「ゴーヤ食べてね」被災地支援~庁舎の窓に実る
「窓を葉陰にして、猛暑も涼しく…」と、和歌山県橋本市が、6月上旬、市役所庁舎(鉄筋3階建て)の窓際にゴーヤ(郷陽)を植えたところ、8月18日現在、窓という窓はゴーヤの葉に覆われ、胡瓜(きゅうり)のような形のゴーヤが次々と実っている。
市は、庁舎玄関に、このゴーヤを盛りつけ、「ご自由にお持ち帰り下さい」と貼り紙。東日本大地震の被災地への義援金協力を呼びかけている。この珍しい「節電」「義援金募集」に市民は「ユニークな取り組み」と注目。〝ゴーヤ募金〟に協力している。
木下義之市長が5月末、「庁舎窓際をゴーヤで覆い、職員から率先して節電を」と職員に号令。市環境衛生課は6月上旬から下旬にかけて、1階~3階のベランダか棚のあるすべての窓際(総延長約300メートル)に、計300個のプランターを置き、縦横3・6メートルのネット80枚を張り、計600株のゴーヤの苗を植えた。
その後、台風6号接近など、吹き飛ばされる危険もあったが、職員が丹精込めて育て、今では見事なグリーンカーテンとなり、ゴーヤの実がぶら下がっている。
職員は、高枝切りハサミを使って、ゴーヤを収穫。市役所玄関内のテーブルに盛り付けて、「ご自由にお持ち帰り下さい。節電対策の一環として、ゴーヤによるグリーンカーテンを設置しました。たくさんの実がつきましたので、健康食として、夏バテ防止にお役立て下さい。ゴーヤ募金にご協力いただければ幸いです」と貼り紙し、〝ゴーヤ募金箱〟を置いた。
職員らは「グリーンカーテンは、直射日光を遮っているので、かなり涼しくなった。節電に結びついていると思う」と話した。
更新日:2011年8月18日 木曜日 09:06