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〝萌えキャラ〟隅田駅に鮮明~隅田中美術部員ら
和歌山県橋本市隅田町の市立隅田中学校・美術部員と卒業生の計11人は、地元のJR和歌山線・隅田駅のキャラクター「すーちゃん」を考案し、駅舎の壁面2ヶ所に「すーちゃん」が空を飛ぶ姿と、隅田八幡神社の秋祭りの模様を、カラフルに描いた。JR西日本側から「隅田駅は無人駅で、誰かに悪い落書きをされるよりも、いっそ、素敵な絵を描いてほしい」という依頼に応えたという。美術部顧問の由良木強教諭は「まだ制作途中ですが、部員たちは、いい作品で飾ろうと頑張っています」と話した。
制作スタッフは同校1、2年生の女性部員7人、同部出身の高校女生徒3人と男子1人。絵に登場している人物は、すべて「萌えキャラクター」ようの、かわいい女の子のイラスト。隅田駅プラットホームの壁面(縦約2メートル、横約6メートル)には、近くの恒例行事「隅田八幡宮例大祭」というタイトルで、鳳凰(ほうおう)を屋根に飾った金色の神輿(みこし)や、「祭」の字や巴模様のちょうちんを吊るした神輿を、ハッピ姿の若者たちが、威勢よく担いでいる風景を描いた。
玄関東側の壁面(縦横2・5メートル前後)には、JR和歌山線を走る電車と、黒い瞳のきれいな「すーちゃん」が、セーラー服姿で空を飛んでいる、元気はつらつとした光景を、分かりやすいイラストにしている。さらに東隣の壁面には、着物姿の女の子が手を合わせ、別の女の子が疾走している姿を下描きしていて、まだ彩色は施されていない。
美術部では、キャラクターは「すーちゃん」のほか、すーちゃんの友達の「だっくん」や、中将姫の「ひめちゃん」と名づけたキャラクターも考案し、今後、空いたスペースの壁面に登場させる。イラスト壁画は計7面になる予定だ。
隅田駅は橋本市東部の静かな住宅地にあり、駅舎は木造平屋のこじんまりした建物。誰でも自由に出入りしている無人駅だが、美術部員の取り組みで、だんだん明るくなり、乗降客や、車内の乗客らも、「こんな〝萌えキャラ駅〟は、全国どこにもないのでは」と驚いている。由良木教諭は「せっかくの取り組みなので、隅田駅が好感を持たれるように」と言っている。