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竹楽器の演奏にうっとり~橋本の老人施設
インドネシアの竹で作った民族楽器・アンクルンと南米パラグアイの民族楽器・アルパの演奏会が5月24日、和歌山県橋本市中島の特別養護老人ホーム「ひかり苑」の交流センターで開かれ、車イスのお年寄りら約100人を喜ばせた。
出演したのは、同市内の音楽ボランティア「メロディーフェス」のリーダー・和田照子さん、メンバーの北久保美穂さん、田中和代さんの3人。アンクルンという楽器は、昔、乾燥中のご飯を鳥に食べられないよう、軒先につるした竹製の〝鳥脅し〟がルーツ。アルパは、クラシック・ハープ状で、その半分の大きさの楽器。
田中さんが、アルパを両手の指で爪弾いて、ギターや琴などに似た音色を出し、和田さんと北久保さんは、何本もの竹を吊り下げたアンクルンを巧みに奏でて、涼やかな音色をからませた。
3人が楽器の説明をした後、「ふるさと」や「さくら」など、昔懐かしい曲を披露すると、お年寄りらは手拍子をとったり、おもわず口ずさむなど、和やかな雰囲気に包まれた。また、この日、85歳の誕生日を迎えた男性のために「ハッピーバースデー」を演奏すると、周りのお年寄りが「おめでとう」と祝福する姿も…。
和田さんは、インドネシアに住む姉夫婦の家で、偶然、アンクルンに出会い、演奏を習ったうえ、楽器を持ち帰った。約6年前、アルパの田中さんらとともに「メロディーフェス」を旗揚げし、同市内の小学校や福祉施設を慰問、演奏を続けている。3人は「お年寄りの喜こんでくれる顔を見ることが、何よりうれしいです」と話した。
和田さんは、橋本市国際親善協会の事務局長で、英語の翻訳ボランティアとしても活躍している。
更新日:2011年5月24日 火曜日 16:17