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昔の映画ポスターに癒され~橋本の老人施設
和歌山県橋本市隅田町中島の特別養護老人ホーム「ひかり苑」に、少女時代の美空ひばりさんや、青春時代の吉永小百合さんらの映画ポスターが掲げられ、入所しているお年寄りから、「とても懐かしい」と喜ばれている。
掲示されているポスターは、戦後間もない1947年~50年に、NHKで放送されたラジオドラマを、映画化した松竹映画「鐘の鳴る丘」(菊田一夫作、佐々木啓祐監督)や、1949年の同「悲しき口笛」(竹田敏彦原作、家城巳代治監督)、50年の同「東京キッド」(長瀬喜伴原作、斎藤寅次郎監督)、1963年の日活映画「青い山脈」(第3作目)(石坂洋次郎原作、西河克巳監督)の4枚。
「ひかり苑」の新館が2003年4月、旧館北側に新設された際、2階の渡り廊下の壁に4枚を掲示し、新館の面会室の壁にも「悲しき口笛」と「東京キッド」の2枚を飾った。いずれも、北隣の兄弟施設「天佳苑」の堀畑佳久施設長が、「同じ装飾をするなら、お年寄りに喜ばれるものを」と考えたという。
「鐘の鳴る丘」の俳優は、佐田啓二さんや笠智衆さん、「悲しき口笛」と「東京キッド」は美空ひばりさんや川田晴久さん、堺駿二さん、「青い山脈」(第3作目)は吉永小百合さんや浜田光夫さんら。ポスターはいずれもA1判の大きさで、額に収められていて、「悲しき口笛」の美空ひばりさんは、靴磨き役で明るく笑い、「青い山脈」の吉永小百合さんも、浜田光夫さんらとともに、瞳を輝かせている。
車イスで渡り廊下を行き来するお年寄りらは、ポスターを見上げては、和やかな表情を見せており、面会に訪れる家族らは、「映画のポスターから、きっと思い出が浮かんでくるのでしょう。いいものを飾ってくれて…」と感謝している。堀畑施設長は「今後は、懐かしい名画を入手して、見ていただくことも考えています」と話した。