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鯉幟120匹、小雨に粛々と…九度山の丹生川
和歌山県九度山町の紀ノ川に注ぐ紀伊丹生川で、4月3日、恒例の「鯉幟(こいのぼり)の川渡し」が行われた。同町商工会青年部などでつくる「九度山 I LOVE 運動推進会」の会員らが、同川(幅約100メートル)に、鯉幟120匹を吊るしたロープを渡した。この鯉幟は、子どもが成長して不要になったのを、地元や大阪府南部の人たちから提供してもらった。5月5日ごろまで掲げる予定。
また、川岸には、この1年間に町内で生まれた赤ちゃんの名前を染め抜いた旗を立て、男の子と女の子の、それぞれ先頭に、「東日本被災者の被災者の皆様へ心からお見舞い申し上げます。僕たち、私たちも、一日も早い復興をお祈りいたします」と染めた旗も並べた。
この日、川渡し作業の途中、冷たい小雨が降り出した。雨に濡れた緋鯉や真鯉の鯉幟は、ふだんより色鮮やかになったが、心なしか、浮かれることもなく、粛々と小雨に身をまかせている。通りがかりの人たちは「今回は、これでいいのです。しかし、雨がやめば、元気を取り戻し、しっかり青空を泳いでほしい」と話していた。
更新日:2011年4月3日 日曜日 12:27