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大地震被災者受け入れへ。特養施設の新館オープン

《東日本巨大地震の被災者受け入れへ。橋本市で特別養護老人ホームの新館オープン》
和歌山県橋本市隅田町中島の社会福祉法人光誠会・特別養護老人ホーム「ひかり苑・天佳苑」の天佳苑・新館が完成し、4月1日オープンした。堀畑光久理事長は「新館40床のうち20床には、東日本巨大地震の被災者を収容する」と決意しており、当面、近隣からの入所者は20人以内にとどめる方針だ。
ひかり苑は1995年12月、橋本カントリークラブのゴルフ場の東隣にオープン。現在、特別養護老人ホームは90床あり、ショートステイでは8人が利用。天佳苑は2005年11月、ひかり苑の北隣に新設され、特別養護老人ホームが50床、ショートステイは10人が利用している。今回の増床により、特別養護老人ホームは計180床となり、社会福祉法人格としては、県内最大規模級となった。
新館は、総事業費約6億円をかけて、昨年10月に着工、今年2月末に、鉄骨平屋の新館が完成した。旧館の天佳苑に合わせ、屋根を草色にして、周囲の山々の自然に調和させた。また、この増床などに伴い、介護士14人と看護師、機能訓練指導員、ケアマネージャー各1人を増員した。堀畑理事長は「平屋にしたのは、平屋は巨大地震に強く、万が一、避難の場合も、スムーズにできるようにした」と説明した。この日、橋本地方などから入所したお年寄り10人は、真新しい部屋や、ピッカピカのトイレ、つややかな廊下などを見回しながら、「いい施設へ来られてよかった」と喜んでいた。
一方、3月23日に開かれた理事会・評議員会で、「理事長に全て一任する」として議決した「東日本巨大地震の被災者受け入れ」については、「東日本に詳しい知人を通じて実情を調査中です。私は、知人から連絡が入り次第、現地に飛んで、老人施設の運営・管理責任者として、被災者救済に全力を上げたい」と語った。
また、ひかり苑にある「地域交流センター」の活用については、改築さえすれば、40人程度の寝泊りは可能。堀畑理事長は「この地域交流センターは、国の補助金を得て建設したので、被災者救済に目的を変えて改築、活用すれば、法的には目的外使用となるだろう。しかし、今は被災者救済こそが第一と考える緊急事態であり、行政も、そんな理不尽なことを言っている場合ではないと思っている。ここは政治家の人間本位の政策や、行政の心ある対応に期待したい」と言っている。


更新日:2011年4月1日 金曜日 12:35

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