ニュース & 話題
すてき南風の紅型染展、5~11日、堀内さんら
沖縄の伝統・染色芸術「琉球紅型(りゅうきゅうびんがた)」の第一人者・城間栄喜氏(故人)の愛弟子で、和歌山県橋本市吉原520に住む堀内あきとさん(70)は、5月5日(木)~11日(水)の午前10時~午後5時、自宅にある「紅藍工房」で、「南風(はえ)の紅型(びんがた)染展」を開く。入場は無料。また、初日の5日午後5時から40分間、チャリティー オープニングイベントとして、地元の堂本圓さんによる「チェロ演奏会」を開いた後、「ミニパーティー」も開催。会費は自由だが、集まった会費はすべて「東北関東大震災の被災者義援金」として送られる。
同工房は古民家や田園の広がるところにあり、堀内さんは「田舎の春の風景をめでながらお出かけください」と言っている。
堀内さんは橋本高校、大阪教育大学を卒業。大阪府堺市の中学校で美術教師を務めたあと1981年、国の無形文化財指定を受けていた城間氏が主宰する「研究所」に入門。城間さんの直接指導を受け、作品は沖縄タイムス展や沖縄工芸公募展などで受賞している。89年に両親の世話をするために帰郷。その後も西日本各地で個展を開き、「味わい深い沖縄の伝統文化の作品」として人気を呼んだ。
現在、「紅藍工房」に12人の弟子がおり、今回は堀内さんとその弟子たちの、振袖、着尺、帯、のれん、タペストリー、額絵、ネクタイの7種類約80点を出展する。
3月22日朝、取材で、工房にお伺いすると、堀内さんは張木で渡した長さ約6メートル、幅約60センチの布に鯉幟(こいのぼり)と雛(ひな)飾りの絵を描いている最中で、弟子の西川仁美さん(41)に、色づけの手ほどきもしていた。自作のテーブル飾りや、のれんを垂らした応接間では、古いお雛様が飾られ、堀内さんは「この辺りは、旧暦で生活していて、4月3日が雛まつりです」と話し、紅型染めの作品が、暮らしの中に溶け込んでいた。また、「ここへはお車が便利です。JR和歌山線・紀伊山田駅、南海高野線・御幸辻駅へも、お電話くだされば、お迎えにあがります」と言っている。電話は同工房(0736・32・3640)。