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国民宿舎「紀伊見荘」4月以降も存続?

近畿でも屈指の規模を誇る和歌山県立橋本体育館がありながら、宿泊施設が不足しているために全国大会が開けない同県橋本市内で、数少ない宿泊施設、国民宿舎「紀伊見荘」(同市矢倉脇115)が、いよいよ今月末で営業を終了し、オープン以来約40年の歴史にピリオドを打つ。紀伊見荘は、南海高野線・紀見峠駅から徒歩5分の高台にあり、近畿一円からの観光客や葛城・金剛山系のハイカーらが訪れ、にぎわってきた。4月以降の同荘運営については、現在、橋本市と大阪府内の業者が売買契約を巡って協議中で、24日の市議会最終日前後か、遅くとも3月中に決着しそう。市民からは、「紀伊見荘は橋本・伊都地方の観光の拠点。宿泊客はもちろん、風呂の利用者にも好評で、これまで同様、運営を継続してほしい」という声が高まっている。
紀伊見荘は市設民営。鉄筋コンクリート4階建てで、収容人数は24室・122人。大・小宴会室、大・小会議室、コインランドリー、カラオケ室があり、車イス用昇降機や障害者用トイレも整えている。風呂はもともと「温泉」だが、最近、温度変化などのため、今は温泉法に言うところの温泉ではなくなった。しかし、「湯は相変わらずぬべぬべと心地よく、入浴後も湯冷めしない」と、人気は全く衰えていない。
17日午後4時ごろには、春の雪が降り、紀伊見荘の庭に咲いた椿も、南海高野線・紀見峠駅周辺の家々も、ふんわりと雪化粧。観光客や入浴客が「ほんとうにいいところだなあ」と見とれていた。

この施設の土地、建物は市が所有。2006年4月から、地元住民らが指定管理者となって運営してきたが、施設の老朽化、累積赤字も大きくなったため昨年、市に対し「撤退」の意向を表明していた。市は、公益性のある業者を条件にして売却相手を募集し、名乗りをあげた複数業者のうち、現在、大阪府内の宿泊施設関係1業者に絞り、売買交渉を続けているという。かりに、市議会最終日の前後でなくても、3月末までに決着したい考えだ。
橋本市内の宿泊施設は10か所82室(327人収容)しかなく、同市市脇に進出計画があったビジネスホテル(150室)も、不況で基礎工事に着手後、ストップしたままだ。市内にある県立橋本体育館のメーンアリーナは、バレーボールなら3面、卓球なら24面とれる広さ。しかし、市内に宿泊施設がないため、選手たちは高野山の宿坊や、隣の奈良県内のホテルに投宿するという有様。
市と業者との契約協議について、市議会議員や業者の知人らの話では、「相手は信頼できる業者。紀伊見荘の存廃をかけた大切な時期であり、任せていいのでは」と言い、市民は「市、業者間で、いい方向に向かってほしい」と期待している。

更新日:2011年3月21日 月曜日 21:38

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