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10歳の節目「2分の1の成人式」♪歌あり和太鼓あり
秋天に恵まれた和歌山県橋本市御幸辻の杉村公園・頂上広場で10月30日、第25回「橋本市ふる里よいとこ探しナチュラルブレイク~耳を澄まして生きものと対話する休日の一日」が開かれ、大勢の市民が緑豊かな自然とイベント、人々との交流を堪能した。
同実行委員会が主催、橋本市と同市教委、紀見地区公民館が後援。開会式で倉田太郎(くらた・たろう)実行委員長が「このナチュラルブレイクは平成4年から、親睦と交流の輪を広げようと続けてきました。多くの子どもたちが参加してくれてうれしい」と謝辞を述べた。
平木哲朗(ひらき・てつろう)市長は、先日、高野参詣道「黒河道(くろこみち)」が、橋本市初の世界遺産に決定したことを挙げ、「黒河道や杉村公園の自然を守る責任がある」と強調。「自然を後世に伝えたい」と誓い、橋本市議会議長や地元出身県議らとともに「皆さん楽しい一日を過ごしてください」と挨拶した。
次に、紀見東中学校の生徒会役員5人の司会で、10歳を祝う「2分の1の成人式~ぼくもわたしも地域の一員」を開催。橋本市教委の小林俊治(こばやし・しゅんじ)教育長は、芝生に集まった境原、紀見、城山の3小学校の4年生児童に、「きみたちの学校で自慢できることは何ですか」と質問。
手をあげた境原小の児童は「私たちの学校は、人数は少なくても、にぎやかな学校です」と応え、城山小や紀見小の児童たちも「私たちは朝のあいさつ運動です」「うちの学校はユネスコスクールに指定されています」などと応え、市民から大きな拍手が起きていた。
小林教育長は「竹は節(ふし)があるので、曲がっても折れません」と、竹の強さの理由を教えながら、「皆さんの10歳の節目は、0歳から数えて成人式を迎える20歳との中間です。平素からしっかり頑張って、たとえ辛い時でも、少しだけ頑張ることが大切です」と諭し、小学4年生・10歳の節目を讃えた。
この後、地元の5つの保育・幼稚園児約30人と、橋本市のマスコットキャラクター「はしぼう」が登場。辻脇昌義(つじわき・まさよし)さんのギター伴奏で、辻脇さん作詞作曲の「ハッピーソング」を熱唱して、10歳の先輩児童たちを祝福した。
さらに3小学校の代表児童が、それぞれ「花も空気もきれいし、地域の人たちが見守ってくれている。大人になったら恩返しがしたい」、「あいさつ運動など6年生がお手本を示してくれる。私たちも低学年のお手本になりたい」などと抱負を発表。紀見東中学校・生徒会役員らが祝福の言葉を贈って締めくくった。
この後「森の中の音楽会」が開演。境原小児童と卒業生でつくる境原和太鼓クラブが「七福神の宝船」などを演奏、活力みなぎるバチさばきを披露。シンガーソングライター・藪下将人(やぶした・まさと)さんや、合唱集団「おとだま」などが出演すると、ファンらは大喜び。公園内の松林荘ではお茶席、松林庵では箏演奏もあり、多くの市民を魅了した。
芝生広場では「橋本市民菊花展」が開催中で、周辺には、たこやき、おはぎ、焼き菓子、かき氷などの模擬店が林立。大勢の家族連れや若いグループなどは、あちこちで輪になって座り、食欲の秋も満喫していた。
写真(上)は紀見東中学校・生徒会役員が見守る中、「2分の1の成人式」のメッセージを発表する小学4年生児童。写真(中)はギターでオリジナルソングを歌う藪下将人さんと手を振るファンたち。写真(下)は大勢の市民を前に威勢よくバチさばきを見せる境原和太鼓クラブのメンバーたち。