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高野の花たち(225)ススキ、大門の秋ふかむ

ススキ(薄)はイネ科ススキ属で、平地や山地の日当たりのよい場所に生える高さ1~2メートルの大型の多年草です。秋を象徴する植物といわれ、秋の七草のひとつ。尾花の名でも知られています。
語源は「すくすく育つ木」からといわれていますが、定かではないようです。花序は長さ15~30センチ。茎は叢生(そうせい=群がり生えること)して大きな株を作ります。
子どものころ、よくススキを採りに行って手を切り、痛い目に遭ったことがあります。これはススキの葉が長さ50~80センチ、幅0・8~2センチの長い線形で硬く、ガラス質のトゲがのこぎりの歯のように並んでいるからで、草食動物から身を守るための機能になっているそうです。
また、ススキは「カヤ」とも呼ばれていました。ススキの茎を束ねて「かや葺き屋根」を作りました。昔の人たちにとっては、ススキはなくてはならないものだったようです。
いま、高野山でもススキの見ごろを迎え、秋風に揺れています。なかでも国道480号に面した高野山の総門といわれ、重要文化財になっている大門(だいもん)からお助け地蔵、女人道に通じる坂道沿いに、ススキの少し群れたところがあります。
このススキ越しに大門を眺めると普段見る大門とまた一味違った光景が見られ、感動します。ススキの花言葉は「活力」「心が通じる」です。   (H記)


更新日:2019年10月16日 水曜日 22:36

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