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順教尼も心ほのぼの♪作品展~きのかわ支援学校生

両腕を失い、口筆で書画を描いて「障がい者の心の母」と慕われた、大石順教尼(おおいし・じゅんきょうに=1888~1968年)ゆかりの和歌山県九度山町の「大石順教尼の記念館(旧・萱野家)」で、秋季特別企画「県立きのかわ支援学校・児童生徒作品展」が開かれている。10月14日(月)まで。入館無料。
九度山町教育委員会が主催、旧萱野家保存会・大石順教尼かなりや会が協賛。順教尼は大阪・道頓堀生まれで17才の時、養父の狂乱により、両腕を切り落とされたが、後にカナリアがクチバシでヒナに餌を与える姿を見て、「両手がなくても物事はできる」と悟り、書画の道に邁進した。
高野山で出家・得度した順教尼は、菩提親の萱野家に逗留(とうりゅう)し、京都・山科の可笑庵(かしょうあん)で、80歳の生涯を閉じるまで書画の道を究め、身体障害者の社会復帰事業に尽力した。
今回の秋季特別企画展では、橋本市高野口町の県立きのかわ支援学校の児童・生徒たちが、約100点の工芸、絵画、貼り絵作品を出展している。
例えば中学部は「梅雨の壁面画」のタイトルで、壁の上部に〝てるてる坊や〟を飾り、その中程で糸に吊るした幾つもの雨粒がかがやき、さらに下部では4匹の雨蛙(あまがえる)が笑ったり、あくびをしたり。
テーブル上では中学部3年生が「手形アート」を展示。約20枚の色紙に生徒たちが自分の手形を押して、それを土台にしたアヒルや象、パイナップル、ヒマワリなど、さまざまな絵に仕立てた。2年生は手作りの可愛い紀州手毬(てまり)15個を三角形に並べ、1年生は彩色にじむ和紙を貼りつけた団扇(うちわ)20数枚を重なるように置いている。
小学部1年生は「うみのなかまたち」の題で、切り紙に彩色を施し、海底の岩から海草が生えて、カニやタコが大きな目をぎょろり。数匹のタイが悠々と泳いでいる光景に仕上げている。
訪れる観覧者は「いずれも自由自在で心ほのぼのする作品ばかり」「ここにくると騒がしい俗界を忘れさせられる」などと、一つ一つの作品に見入っていた。
この企画展は「くどやまアートウィーク2019」ま参画作品展でもあり、萱野正巳(かやの・まさみ)館長は「当館に常設している順教尼の作品と共に、ぜひ、児童生徒たちの力作をご覧いただきたい」と呼びかけている。
開館時間は午前10時~午後4時(入館は午後4時まで)。休館日は9月30日(月)、10月1日(火)、同7日(月)、同10日(火)。
大石順教尼の記念館(九度山町九度山1327、電話0736・54・2411)は、南海高野線・九度山駅から徒歩約7分。
写真(上)は色紙を使った色とりどりの手形アート作品。写真(中)は大石順教尼=同館に展示。写真(下)は県立きのかわ支援学校・児童生徒作品展の全景。

更新日:2019年10月9日 水曜日 01:14

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