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最古の神像レプリカ奉納♪槇尾山明神社へ高校生ら

和歌山県九度山町九度山の槇尾山明(まきおさんみょう)神社の高野明神立像(こうやみょうじんりゅうぞう)が、日本最古の神像とわかり、県立和歌山工業高校の生徒や、和歌山大学教育学部の学生たちは、同時代の白髭明神座像(しらひげみょうじんざぞう)とのレプリカ(複製)2像を製作して9月27日、同神社に奉納した。
和歌山県立博物館の大河内智之(おおこうち・ともゆき)主査学芸員の説明によると、九度山町教委との合同調査で、昨年6月、同立像・坐像の文化財的価値の高さを確認した。
高野明神立像は像高58・6センチ、白髭明神座像は座高18・6センチで、いずれもヒノキの一木造り。その作風から高野明神立像は平安時代後期(11世紀前半)頃の製作で、冠(かんむり)を被り、狩衣(かりぎぬ)をまとい、美しい往時のままの姿。白髭明神座像も同時代(12世紀頃)の製作だが、虫食い損傷などが認められる。
高野山開創・縁起によると、高野明神とは弘法大師・空海に、愛犬2匹を使って開創地を教えた高野山の地主神=狩場(かりば)明神=のことであり、江戸時代の紀伊続風土記(きいしょくふどき)には、槇尾山明神社に高野明神と白髭明神が合祀されていると記されている。
同神社には管理者が常住しておらず、約15年前には狛犬(こまいぬ)が盗難被害を受け、県内各地でも文化財盗難事件が多発していることから、地域住民でつくる「明神会」=今川年弘(いまがわ・としひろ)代表、10人=が今年3月、高野明神立像と白髭明神座像を県立博物館へ寄託し、保存を依頼した。
このため槇尾山明神社には、「お身代わり神像」が必要となり、和歌山工業高校・産業デザイン科の生徒たちが、3D(三次元)プリンター(デジタルデータ)で、プラスチックを材料に実像のレプリカを製作。和歌山大学教育学部の学生たちがアクリルペイントで彩色して完成させた。
この日、同神社・社務所で奉納式があり、同高校・大学生のほか博物館、町教委、明神会、九度山中学校の生徒たちが集合。高校生から今井代表にレプリカを手渡した後、テーブルに置いて、改めて全員で鑑賞し、心に刻んでいた。
大河内・主査学芸員は、高野明神立像について説明した後、「初めて発見した瞬間は、本当にびっくり、驚きました。1000年の歴史を誇る、大切な信仰対象です」と話し、今川代表は「お身代わり神像の保存、そしてレプリカのご奉納、ありがとうございました」と、安心して拝観・参拝が続けられることを喜び、謝辞を述べていた。
写真(上)は高野明神立像と白髭明神座像のレプリカを奉納に訪れた県立和歌山工業高校生、和歌山大学生たち。写真(中)は女生徒から今川代表に手渡される高野明神立像。写真(下)は改めて同立像・坐像を見つめる生徒たち。

更新日:2019年9月28日 土曜日 00:00

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