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高野の花たち(193)クロモジは楊枝の素材にも

クロモジ(黒文字)はクスノキ科クロモジ属。4月半ば過ぎ、まだ緑葉の少ない高野山周辺の道沿いには、キブシやダンコウバイなどの黄色の花々がそろって咲きだし、少し遅れてクロモジが開いてきます。
クロモジは高さ2~5メートルになる落葉低木で、山地の林内に自生し、雄雌異なった株です。幼木の樹皮は緑色か暗褐色で、小さな皮目が点在し、成木の樹皮は灰褐色で、なめらかで円形の皮目が散らばるようになります。幼木の樹皮にできるこの皮目の斑点を、黒い文字にみたてたことが名前の由来です。
葉は単葉で互生し、葉身は倒卵状の長楕円形で、長さ5~10センチ、緑は全縁で、基部はくさび形。葉の展開と同時に、数個の小さな黄緑色の花が散状に集まった花序をつけます。雄花も雌花も花被片は通常6個で、花後に落下します。
果実は直径5ミリほどの球形の油分を含んだ液果です。9~10月ごろ、黒く熟した果実からは、黒文字油がとれ、かつては香料として、化粧品などに使われていました。
樹皮に特有の香りがあり、若枝は折ったときの香りがよいことから高級和菓子の楊枝の素材として、また、しなやかで曲げやすいため、垣根として編まれ、お茶席などで使われています。
葉は、お茶にして香りを楽しむこともでき、繊細な花姿は、生け花の花材としても使われています。この花言葉は「誠実で控えめ」。   (K記)

更新日:2019年5月7日 火曜日 22:43

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