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ご先祖偲び10万本の灯♪お盆の高野山・万灯供養会

和歌山県高野町の世界遺産高野山の奥の院・浄域で、お盆の8月13日夜、恒例の「ろうそくまつり」(万灯供養会=まんとうくようえ)が営まれた。国内外から大勢の参拝・観光客が訪れ、約10万本のろうそくを灯して、ご先祖や無縁仏を供養し、それぞれ幽玄(ゆうげん)の世界にひたった。
同実行委員会などが主催、高野町青少年団体連絡協議会などの共催。正午頃から高野山や山麓の橋本・伊都地方で、どしゃぶりの驟雨(しゅうう)があり、気温も山麓で約29度、高野山では約25度。あたりは、天から打水をいただき、蜩(ひぐらし)の声や蝉しぐれで満ちあふれている。
ろうそくまつりの舞台は、一の橋から弘法大師・御廟(ごびょう)までの約2キロ間で、古い石畳が続き、あたりは千年杉の木立に囲まれ、名だたる武将たちを含む墓石群に覆われている。
参拝・観光客らは、参道の各ブースで、ろうそくを沢山もらい、1000年間燃え続けているといわれる、奥の院・灯籠堂からの採火をいただき、ろうそくに移すと、あたりは長い帯状の光明に照らされる。
可愛い子供たちが、両親に見守られながら、ろうそくに火をともし、手を合わせると、家族らは懸命にスマホ撮影して、友人知人らに配信。「きょうはとても涼しくてよかった」「高野山でご先祖様を偲ぶことができて、これが何よりも幸せです」と喜んでいた。
一方、参道の中間付近では、高野山中学校3年生16人による「ろうそくまつり」をテーマにした絵画作品を展示。その近くの祈心灯(きしんとう)設置エリアでは、ろうそく明かりで希望の「希」という文字を点灯。弘法大師「空海」をNHK大河ドラマにと望む幟旗も掲げて署名活動するなど、高野山の青年たちの素敵な息吹を感じさせていた。
写真(上)は両親に見守られながら真剣に灯明(ろうそく)を立てる幼い子ども。写真(中)は「希」の文字が描かれる祈心灯。写真(下)は献灯が立ち並ぶ参道を奥の院へ向かう浴衣姿の女性たち。


更新日:2018年8月14日 火曜日 00:00

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