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高野参詣マップ無料配布♪黒河道・京大坂道で活用を

和歌山県橋本市と同市教育委員会は、世界遺産・紀伊山地の霊場と参詣道の新マップ「高野参詣道 黒河道(くろこみち) 京大坂道(きょうおおさかみち)を歩く」を1万部発行し、同市シティーセールス推進課など関係主要所で無料配布している。
このマップは、12枚の折りたたみ式で、広げるとA2判の大きさ。表面は平成28年(2016)、世界遺産に追加登録された「黒河道」と「不動坂」(京大坂道)を含む高野参詣道の説明文や、「京大坂道の沿道の見どころ」29か所を写真と文で紹介。
例えば黒河道は「橋本市賢堂から高野山の千手院谷へ通じる高野参詣道で、橋本から高野山への近道とされる。大和国からの参詣客がしばしば利用することから大和口とも呼ばれた」などと綴る。
同市賢堂の三軒茶屋大常夜燈籠(さんけんじゃやだいじょうやどうろう)は、「紀の川の渡し口を示す常夜燈籠が2基立つ。紀見峠(大阪・和歌山の府県境)を越えて橋本に至った高野参詣者は橋本川河口付近から紀の川を渡し船でこの地に降り立つ。西へ進むと京大坂道、南へ進むと黒河道を経て高野山に至る。対岸の東家にも同様の常夜燈籠2基のうち1基が残る」などと説明、大燈籠の写真を添えている。
裏面は三軒茶屋大常夜燈籠を起点に黒河口女人堂跡に通じる「黒河道」と、ほぼ併行して高野山・女人堂に通じる「京大坂道」のルートを図示。黒河道の途中の「鉢伏(はちぶせ)弘法井戸」や「粉撞峠(こつぎとうげ)」、京大坂道の途中の「学文路苅萱堂(かむろかるかやどう)」や「神谷の仇討・黒岩・殉難七士の墓」などの位置を記した。
黒河道入口の「定福寺(じょうふくじ)」や中間の「市平(いちだいら)石地蔵」など、沿道19か所の名所・旧跡についても囲み写真・文で紹介。JR、南海電鉄、車の「交通アクセス」も図示。
問い合わせ先も橋本市教育委員会生涯学習課(電話0736・33・3704)、同市経済推進部シティーセールス推進課(同・33・6106)、はしもと広域観光案内所(同・33・3552)と記している。
橋本市教委は「黒河道」などの世界遺産・追加登録を控えて、「高野七口再生保存会」=池田和夫(いけだ・かずお)会長=の調査資料に基づき、マップ「高野参詣道 黒河道を歩く」を発行。これを基に今回は「京大坂道」を加え、地図を極力縮小して、写真&説明文をわかりやすく豊富にした。
橋本市教委の大岡康之(おおおか・やすゆき)学芸員は「高野参詣に活用され、その歴史を知ってもらえたら」と言っている。
配布場所は次の通り。
▽橋本市シティーセールス推進課▽JR・南海橋本駅前のはしもと広域観光案内所▽杉村公園内の同市郷土資料館▽同市野516のあさもよし歴史館。
写真(上、下)は新マップ「高野参詣道 黒河道 京大坂道を歩く」。写真(中)は名物畑ごんぼを担いで黒河道を高野山奉納に向かう人たち。


更新日:2018年7月11日 水曜日 00:00

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