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平井真美子さんピアノ演奏♪みそや呉服店修築1周年

和歌山県橋本市橋本で室町時代の創業と伝わる老舗(しにせ)「みそや呉服店」で4月30日、明治建築の同店舗兼住宅(国登録有形文化財)修築1周年を記念して、平井真美子(ひらい・まみこ)さんのピアノコンサートが開かれた。平井さんは映画・テレビ音楽の作曲&ピアニストで、同呉服店の谷口善志郎(たにぐち・よしお)社長の姪(めい)にあたり、大勢のファンが音楽とともに日本建築の良さを堪能していた。
「みそや呉服店」は明応4年(1495)創業とされ、当初は「味噌屋」、途中「味噌屋と呉服屋」、今は「呉服店」と変遷。現在の店舗兼住宅は、明治17年(1884)建造の木造2階建て瓦葺き母屋、離れ座敷、上蔵、下蔵の計4棟。橋本駅前再開発事業で昨年春、建物を嵩上(かさあ)げ、修復・改築して再オープンした。
平井さんは京都生まれ東京在住。桐朋学園大学音楽部ピアノ科を卒業後、映画「め組の喧嘩」(エンディングテーマ担当)や、NHK「あの日を胸に~阪神・淡路大震災23年」(テーマ曲)など、映画・テレビ関係の作曲&演奏で活躍中。
この日、同店の暖簾(のれん)をくぐった右側座敷に、平井さん愛用のグランドピアノが東京から運び込まれ、ベテラン・ピアノ調律師の高木裕(たかぎ・ゆう)さんが、平井さんの希望に添って調律。
そばには名高い彫刻家の藤岡孝一(ふじおか・こういち)さんが、駅前再開発で伐採された元本館の桜の木を使って創作した、見事な「桜葉のオブジェ」を展示。土間には椅子、座敷には座布団が敷かれ、会場は約150人のファンで満席となった。
すぐ近くの「FMはしもと」の社長・向井景子(むかい・けいこ)さんが司会役を務め、「みそや呉服店」の歴史や、平井さんの活躍ぶりを紹介。谷口社長が平井さんのファンや店の顧客に対し、感謝の言葉を述べた。
本番で平井さんは「新緑の踊り・風の通り道・心のふるさと」=NHK・BSプレミア=や、「日本縦断こころ旅」「夢の途中」「回転木馬」など、映画・テレビでお馴染みの10数曲を叙情豊かにピアノ演奏。
途中、屋外から可愛い野鳥の鳴き声が届くと、これを聴いた平井さんは、「野鳥の声を聴きながら、ピアノを弾けるのは、橋本ならではの喜びです」と感激。引き続きピアノ演奏し、人生の哀歓やその奥深さを伝えた。
最後に「この歴史的な舞台で、皆様とともに楽しい時間を過ごすことができました。また、音楽でこの場所に来れるとうれしいです」と締めくくると、会場から大きな拍手が起きた。谷口社長は「できれば今後もこのようなイベントを開催して、皆様に喜んでいただきたい」と話していた。
写真(上、下)は国の登録有形文化財「みそや呉服店」でピアノ演奏する平井真美子さん。写真(中)は平井さんのピアノ演奏を聴く満員の鑑賞者たち=右は入口付近に立ち演奏を見守る谷口社長の後ろ姿。


更新日:2018年5月1日 火曜日 00:00

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