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「とびこえ石」葉牡丹文字アート♪橋本・真土万葉の里

万葉人が往来した「飛び越え石」のある和歌山県橋本市隅田町真土の「真土(まつち)万葉保存会」=中岡大作(なかおか・たいさく)会長=は、地元の畑に沢山の葉牡丹(はぼたん)を植えて、「と」「び」「こ」「え」「石」と描いた「葉牡丹文字アート」を完成させた。事務局の西田郁司(にしだ・いくじ)さんは「葉牡丹は生き生きと育っており、これから歳末、正月、そして2月中旬ごろまで楽しめそう」と言っている。入場・観覧は無料。
「飛び越え石」は、大和(奈良)と紀州(和歌山)の境界を流れ、紀の川に注ぐ落合川にある。1つの巨石は大和側、もう1つの巨石は紀州側にあり、その石と石との間(約50センチ)を清流が流れる。万葉人は、その2つの石を馬や徒歩でひょいと渡り、大和から紀州・和歌浦、牟婁の地、伊勢方面へ旅したとされている。
今回の「葉牡丹文字アート」は、真土万葉保存会・顧問の西田敏男さん(79)が中心になり、8月頃から葉牡丹の種まき、苗の仮植え、9月に約500平方メートルの畑に「と」「び」「こ」「え」「石」の文字型に畝(うね)を築き、そこに約50本の葉牡丹を植栽。水やり、草引きなど、丹精込めて育ててきた。
今では、西の高台にある蓮池(はすいけ)の堤から見下ろすと、左から「と」「び」「こ」「え」「石」と読めるし、畑に降りると葉牡丹一つ一つの中心部は紫、その周囲は白、外側は緑の葉に包まれ瑞々しい。
真土万葉保存会では、「ここ真土万葉の里は、春は菜の花、夏はハス、秋はコスモスと四季折々の花を咲かせ、冬は葉牡丹です。花を眺め、近くの落合川の〝飛び越え石〟を行き来して、万葉人の気分を味わってください」と奨めている。
畑の北東側には、雨露をしのげる木造瓦葺きの休憩所(男女トイレ付き)もある。問い合わせは真土万葉保存会・事務局(090・4285・3097)へ。
写真(上)は真土万葉保存会が畑に「とびこえ石」と表現した葉牡丹文字アート。写真(中)は瑞々しい葉牡丹を眺める子供たち。写真(下)は万葉人が馬または徒歩で激しく往来した落合川の「飛び越え石」=万葉歌碑など観光案内イベント(2013年)。


更新日:2017年12月20日 水曜日 00:00

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