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河根の山車・江戸時代の趣も♪22日曳行参加どうぞ

和歌山県九度山町河根の「河根丹生神社(かねにうじんじゃ)神社・山車(だんじり)巡行行事」の山車は、同町教育委員会の調査で、江戸時代~昭和初期の部材で構築されていることがわかった。10月14日(土)に同町中央公民館で開く「報告会」で説明し、同22日(日)の河根丹生神社・秋祭りで例年通り山車が曳行(えいこう)される。同町内の住民の間でも、この「山車祭り」を知る人は少なく、同町教委社会教育課の前田崇辰(まえだ・たかとき)主事は「ぜひ山車曳行に参加、河根の歴史を体感してください」と呼びかけている。参加無料。
この山車(木製)は高さ・長さとも約3メートル。土台部分に木駒(きごま)4輪を取り付け、大屋根と小屋根を梁(はり)柱で構築、龍や鳥獣の彫刻で飾っている。今回の調査で山車の骨組み材が江戸時代のものと判明。その詳細説明は10月14日午後1時30分~同3時30分、九度山中央公民館大会議室で、他の話題も含めて報告される。
河根丹生神社・秋祭りは、10月22日午前10時~午後4時に開催。山車は同神社を出発し、河根、河根峠、硯水(すずりみず)、繁野(しげの)の4地域を巡行する。その舞台は、玉川(紀伊丹生川)流域の高野参詣道「不動坂」で、険しい急坂があり、巡行距離は6・3キロ、高低累計は306メートルに及ぶ。
この山車には、大阪・泉州地方のだんじりと違って、前梃子(まえてこ)=ブレーキ=も後ろ梃子=舵(かじ)取りもく、地元の約60人が前後の綱(つな)を握り、巧みに引き合いながら、練り歩くことになる。
町教委の調査では、昭和7年(1932)の同神社・正遷宮の際、氏子らで組織する「昭和会」が秋祭りを実施。山車はこの時に築造され、毎年この神聖な山間(やまあい)で、楽しくも静かに曳き継がれてきたらしい。ただ、山車の江戸時代の部材から、それ以前より曳行されてきた可能性もありそう。
前田主事は「山車巡行は、舞台が険しい急坂なので、安全な足元準備を。餅まきもあります。駐車場が少ないので『乗り合い』などのご配慮を…」と言っている。
参加申し込み・問い合わせは九度山町教育委員会社会教育課(電話=0736・54・2019、FAX=54・4570)。締め切り=10月18日(水)。
写真(上)は急坂を曳行する河根の山車。写真(中)は江戸時代の部材で造られた河根の山車。写真(下)は河根の山車を提灯や昭和会の幕で飾るハッピ姿の人たち=九度山町教委・提供。


更新日:2017年9月29日 金曜日 00:00

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