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前畑さん「NHK朝ドラ」に~橋本など3市長が要望

日本人女性初のオリンピック水泳金メダリスト・前畑秀子(まえはた・ひでこ)さんの人生ドラマの舞台である和歌山県橋本市、名古屋市、岐阜市の3市長は、前畑さんの一生を「NHK朝の連続テレビ小説」で放送してもらおうと署名活動を展開し、このほど東京のNHK放送センターを訪れ、上田良一(うえだ・りょういち)日本放送協会長に朝ドラ実現・要望書と署名簿(22万9109人)を提出した。
前畑さんは大正3年(1914)橋本町(現・橋本市)出身。昭和7年(1932)にロサンゼルス五輪・女子200メートル平泳ぎで銀メダル。昭和11年(1936)のベルリンオリンピック同競技で金メダルを獲得。日本国民に感銘を与えた橋本市名誉市民。
前畑さんは幼い頃から、自宅近くの紀の川で水泳を覚え、その後、名古屋市の椙山(すぎやま)女学園で鍛錬。五輪・金メダル獲得の後、岐阜市の開業医と結婚、育児・病院手伝い、水泳指導を実践。平成7年(1995)に80歳の生涯を閉じた。
とくにベルリン五輪・金メダル獲得シーンは、NHKの河西三省(かさい・さんせい)アナウンサーが、「前畑ガンバレ、前畑ガンバレ」と20回以上も連呼し、最後には「前畑勝った、前畑勝った、勝った、勝った、勝った…」と叫び続けて、日本国民を感涙させたことは有名。
NHK放送センターを訪れたのは平木市長や河村(かわむら)たかし名古屋市長、細江茂光(ほそえ・しげみつ)岐阜市長ら11人。対応したのは上田会長や佐藤高彰(さとう・たかあき)制作局長、藤沢浩一(ふじさわ・こういち)制作局ドラマ番組部長ら6人。
平木市長らは上田会長に「前畑秀子をモデルにしたNHK朝の連続テレビ小説 要望資料」と署名簿を手渡し、「どうぞよろしく」とお願いした。これに対し上田会長は「約23万人の署名に圧倒される。NHKとしても地方の活性化に役立ちたいと考えており、地方創生の支援として、前畑秀子さんを何らかの形で取り上げていきたい」と前向きに答えた。
河村市長は「前畑さんは当時のスーパースターであり、ぜひ実現をお願いしたい」、細江岐阜市長は「ドラマ制作は東京オリンピックレガシーに向けて大変有意義である」とそれぞれコメント。
平木市長は「前畑さんは2度の金メダル受賞者です。1度目はもちろんベルリン五輪ですが、2度目は脳溢血で倒れながらも、それを見事克服し水泳教室を開き、後進の指導に努められた。朝ドラはもちろん、前畑さんの人生ドラマが放映されれば、東京五輪も必ず盛り上がることでしょう」と希望を述べていた。
写真(上)はベルリンオリンピック女子200メートル平泳ぎでベネンガー選手(手前)を引き離して優勝する前畑さんの瞬間の光景。写真(中)は上田会長=右から3人目=に朝ドラ誘致の要望書・署名簿を手渡す平木市長ら。写真(下)は念願のオリンピック優勝を果たして満面笑みの前畑さん。


更新日:2017年8月4日 金曜日 00:00

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