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被災地の復興願いひまわり栽培♪信太小児童ら汗流す

東日本大震災の被災地・福島県の復興を願って和歌山県橋本市高野口町九重の市立信太小学校=辻脇昌義(つじわき・まさよし)校長=は、NPO法人チームふくしま「福島ひまわり里親プロジェクト」に参加、同校の子供たちが丹精込めて栽培したひまわりが満開になっている。辻脇校長は「本校の子供たちには、ひまわり栽培を通して、被災地のことを思い、命の尊さや復興の苦労を感じ、防災意識を高めてほしい」と話した。
同プロジェクトは、2011年3月11日に起きた東日本大震災の後、全国各地の人々が福島のひまわりの種を買い、「里親」となって栽培。その種を再び福島に送り、災害復興のシンボルとして、駅や旅館、学校などで咲かす取り組み。
辻脇校長は「児童教育に貴重な活動」と推奨し、同校児童会=6年生・軒佳史(のき・よしふみ)会長=は、今年5月から即実践した。全校児童(4、5、6年生計11人)は、福島のひまわりの種500粒をプランターに撒いて、少し育った苗をグラウンドわきの畑に植え、水やりや草引きなどに汗を流した。
畑の隅にはヒマワリの絵と、「咲かせようみんなの笑顔とひまわりプロジェクトIN信太」のキャッチフレーズを記した、きれいな看板を作って立てた。
6月末の強風の日には、沢山のひまわりの茎が斜めに倒れそうになったが、それでも竹藪の向こうから日が昇ると、天に向かって真っすぐに伸び、今では約500本のヒマワリが、茎の高さ約1・5メートル、花の直径20~30センチに成長して、お日さま色に輝いている。
夏休み前の7月20日の全校集会の後、子供たちは炎天下で、ひまわりに水をやり、辻脇校長ら教職員と一緒に〝ひまわり看板〟を囲んで記念撮影。夏休み明けには、数百倍にも増えたであろうヒマワリの種を採取して、秋には乾燥した良質の種を選んで、同プロジェクトを通じ、福島に送ることになる。
軒・児童会長(11)は「ぼくたちみんなで福島のことを思いながら、ひまわりの世話をしました。こんなに元気に育ったので、とてもうれしいです」と額(ひたい)に汗し、辻脇校長は「本校も少子化により児童数が激減していますが、できる限り、みんなで頑張りたい」と誓っていた。
写真(上)は夏休み前日にひまわりに水をかける信太小学校の子供たち。写真(中)は元気に満開のひまわり。写真(下)は〝ひまわり看板〟を囲んで記念撮影する信太小学校の児童と教職員ら。


更新日:2017年7月21日 金曜日 00:00

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