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大石順教尼・没後50年企画展♪「青蓮」舞い踊る

日本のヘレンケラー(障がい者の教育福祉貢献者)と讃えられる口筆・書画家の大石順教尼(おおいし・じゅんきょうに)の没後50年を記念する特別企画展が、和歌山県九度山町九度山1327の「旧・萱野家(かやのけ)=大石順教尼(おおいし・じゅんきょうに)の記念館」で開かれている。5月7日には順教尼を敬愛する世界的・衣装デザイナーの時広真吾(ときひろ・しんご)さん作のオリジナル衣装で、「青蓮(せいれん)」なる人物が舞い踊るパフォーマンスがあり、訪れた大勢の順教尼&時広さんファンを感激させていた。特別企画展は5月21日(日)まで。入館無料。
順教尼(本名・よね=1888~1968年)は大阪・道頓堀生まれ。17才の時、養父の狂乱により、両腕を切り落とされた。苦境の中、カナリアがくちばしでヒナにえさを与える姿を見て、「両手がなくても、物事はできる」と悟り、書画の道に邁進、多くの秀作を残すとともに、障がい者の社会復帰事業に尽くした。
特別企画展では昭和41年(1968)、順教尼が下絵を描いてドイツ・ミュンヘン美術館に出展した、アヤメ絵柄の「振り袖」や長い黒髪に十二単(じゅうにひとえ)姿を染め抜いた「百人一首帯」、夫・山口草平(やまぐち・そうへい)さん作の「あざみ帯」や一番弟子・大塚全教尼(おおつか・ぜんきょうに)作の「荒磯帯」、順教尼愛用の「茶帽子」など約20点を展示している。
一方、時広さんは海外で「オールラウンド・アーティスト」と称賛される演出家、パフォーマー、詩人、写真家、プロデューサー。2年前に順教尼の書画はもちろん、そのやさしさに深く感銘を受け、同館で自作の舞台衣装を紹介する「美の種 衣装展」を開くなど、尊崇の心を奉げてきた。
この日の舞台は、近隣火災で類焼・再建された離れ座敷や、渡り廊下、新緑の綺麗な庭園。五月晴れの空に清らかな音曲が流れる中、特別パフォーマー「青蓮」が、小面(こおもて=若くかわいい女の能面)と、綺麗な衣装姿で、静々(しずしず)と登場。薫風の空を仰いだり、庭の緑に見入ったり。
縁側から観覧するファンは、その神々(こうごう)しい仕草や、進みゆく静と動の姿の中に、森羅万象の真意を感じている様子。
鑑賞したソプラノ歌手・尾上利香(おのうえ・りか)さんは「そのお姿は自然そのもの」と感嘆。萱野正巳(かやの・まさみ)館長が「素敵な時広さんのパフォーマンス、これで終らずに、改めて来ていただきます」と締めくくると、「必ずお願いします」と拍手が送られていた。
同館の開館時間は午前10時~午後4時30分(入館は同4時)。月、火曜日は休館。場所は「真田のみち」(九度山商店街付近)で南海高野線・九度山駅から徒歩約7分。
写真(上)渡り廊下でかぐわしいパフォーマンスを披露する「青蓮」さん。写真(中)はどこにもない数珠のような輝きを手に自然の世界に心ゆだねる「青蓮」さん。写真(下)は素晴らしい大石順教尼の没後50年特別企画展の風景。

更新日:2017年5月8日 月曜日 00:00

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