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担ぎ屋台、綺麗に修復♪学文路天満宮~初天神で披露

〝学問の神様〟として尊崇される菅原道真(すがわら・みちざね)公を祀る和歌山県橋本市南馬場821の学文路(かむろ)天満宮=菅野一三(すがの・いつぞう)宮司=に伝わる「担ぎ屋台(かつぎだんじり)」が、平成30年の正遷宮(しょうせんぐう)を控えて綺麗に修復された。菅野宮司は「来年1月25日の初天神に初披露したい」と言っている。
この担ぎ屋台は、ケヤキ造りで、大小の屋根で構築され、高さ約2・7メートル、長さ約5メートル。鳳凰(ほうおう)や昇龍(しょうりゅう)、獅子(しし)の彫刻などが施され、天井は和紙作り。まわりは前幕、中幕、後幕で飾られている。
明治12年(1879)9月に名工・亀田弥兵衛(かめだ・やへえ)、亀田弥七(かめだ・やひち)が製作。大正13年(1924)まで地元・南馬場の秋祭りで担がれ、人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)の舞台にも活用されてきた。
今回、支柱や天井、鳳凰、獅子、昇龍などの形、彩色が剥落するなど、老朽化が進んだため、専門業者に修復を依頼。完璧に復元され、同神社前の屋台倉に戻ってきた。
この屋台を包む後幕(長さ約5・5メートル、幅、縦約1・35メートル)は、すでに修復済みで、赤い羅紗地に刺繍(ししゅう)を施した生地に、武田信玄と上杉謙信の「竜虎相打つ川中島の合戦」を浮き彫り。前幕、中幕は現在、国に修復を申請中。
菅野宮司は「明治・大正時代、とくに学文路地区は、人形浄瑠璃の本場であり、当神社の担ぎ屋台は、後ろの小屋根の下で三味線や鼓(つづみ)、笛を演奏、これに合わせて大屋根の下で人形浄瑠璃を披露しました。どうぞその檜舞台をご覧ください」と言っている。
写真(上)は修復された学文路天満宮の担ぎ屋台とそれを喜ぶ菅野宮司。写真(中)は綺麗になった担ぎ屋台の馬上の甲冑姿の武士の彫り物、写真(下)は担ぎ屋台の彫刻・昇龍。


更新日:2016年12月17日 土曜日 00:00

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