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はたごんぼ♪金剛峯寺に奉納~世界遺産・黒河道登る

世界遺産に追加登録された和歌山県橋本市~高野町の高野参詣道「黒河道(くろこみち」で、12月5日、高野山真言宗総本山・金剛峯寺へ、橋本市の逸品・はたごんぼ=牛蒡(ごぼう)=と、シンガーソングライター・Chojiさん制作の「収穫祭~はたごんぼの歌~」を奉納する、山麓伝統の「雑事(ぞうじ)のぼり」が行われた。
農事組合法人「くにぎ広場・農産物直売交流施設組合」=岡本進(おかもと・すすむ)組合長=が主催。国城山中腹で収穫した和歌山県ブランド商品「はたごんぼ」4本入り菰包(こもづつみ)を載せた背負子(しょいこ)2つと11本を収めた木箱(計18・8キロ)を用意。
早朝、橋本市南馬場の産直市場「くにぎ広場」前で、同組合理事の素和治男(すわ・はるお)さんや岩橋久和(いわはし・ひさかず)さんら組合員、県、市、市教委職員ら約50人が集まって出発式。うち岩橋さんら33人が「雑事のぼり」に参加。交代で背負子を担ぐなどして、宝蔵寺~明神ケ田和~市平橋~久保小学校~子継峠~高野山・金剛峯寺(延べ16・7キロ)の坂道を登り、約7時間40分の速さで到着した。
奉納式は金剛峯寺で高野山真言宗の吉井恵貫(よしい・けいかん)総務部長ら僧侶5人が対応。岡本組合長が奉納目録を奉げ、2人が逸品・はたごんぼ入り菰包み、別にはたごんぼ入り木箱を奉納した。
この後、新別殿に移動。Chojiさんがギターを抱えて登場し、綺麗な阿弥陀聖衆来迎図(あみだしょうじゅうらいごうず)の脇で、はたごんぼ仕事を体験して作詞作曲した「収穫祭~はたごんぼの歌~」を、
「♪くにぎの山に雲が広がる
男たちは、かついで登る
この豊かな土に、手足を触れて
太陽と共に、暮らし生きていた

時は流れ、人は流れ
変わらないのはこの土地
もう一度 耕そう

くにぎの山に声が聞こえる
一年の恵みを、集い祝おう」(後略)と
声高らかに奉納披露。Chojiさんは「はたごんぼは苦労人です。先程は、昔から大勢の人々が通った黒河道を、私も必死で登ってきました。昔の人々にも、はたごんぼへの思いが届いてくれたら」と締めくくった。
吉井総務部長は「昔から多くの方々が、高野山の修行僧のために、黒河道など高野七口を通って、米や野菜など届けてくれました。貴重なはたごんぼ、お大師様に丁寧にお供えします。私は昨年初めて味わい、今年もぜひ賞味したいです」と謝辞。岡本組合長は「世界遺産に追加登録され、初めての雑事のぼりで、誠にうれしいです。これからも地域の繁栄を祈り、はたごんぼ奉納を続けたい」と張り切っていた。
写真(上)は金剛峯寺に奉納される逸品「はたごんぼ」。写真(中)は「はたごんぼ」を担いで雑事のぼりをする参加者たち=市平の黒河道で。写真(下)は歌を奉納するChojiさん。


更新日:2016年12月6日 火曜日 00:00

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