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来てね黒河道・定福寺♪什物法物展・十三仏奉納記帳

和歌山県橋本市賢堂の世界遺産・高野参詣・黒河道(くろこみち)入口にある高野山真言宗・紫雲山「定福寺(じょうふくじ)」=生地清祥(おいじ・せいしょう)住職=で、10月29日、初の「什物法物(じゅうもつほうもつ)展・十三仏(じゅうさんぶつ)奉納記帳」が始まった。生地住職は「ご参詣の皆様、黒河道を歩く際は、お気軽にご観覧ください」と言っている。11月30日(水)まで。午前9時~午後4時。期間中無休。入場・観覧無料。
展示場所は同寺・本堂わきの庫裏(くり)・晴れの間。そこには同寺所蔵の室町時代後期の獅子狛犬(ししこまいぬ=木製・高さ約30センチ)一対や、皇位の象徴とされる三種の神器(さんしゅのじんき)=八咫鏡(やたのかがみ),草薙剣(くさなぎのつるぎ),八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)=の掛け軸、金剛界曼荼羅図と胎蔵界曼荼羅図(安永7年の銘入り、大正元年の表装=高さ約2・5㍍、幅1・2㍍)、大般若経典600巻のうち1巻目と600巻目の2巻、洒水箱(しゃすいばこ=錫杖(しゃくじょう)、鉦(かね)、燭台(しょくだい)…)などを出展。
また、大阪府阪南市在住の彫板画(ちょうはんが)創始者・田村茂(たむら・しげる)さん製作の彫板画「十三仏(じゅうさんぶつ)」(13枚)を置いている。希望者が志納料1000円を納めて、願い事や氏名を記帳すると、後に生地住職が「十三仏」の裏紙にその事を書き込み、やがてその「十三仏」を本堂に奉納・掲示保存することになる。
さらに南隣の八幡宮の庭には、ツノを突き出した鋭い眼光の鬼瓦=宝暦11年(1761)の銘入り、高さ約40㌢、幅約50㌢、厚さ約30㌢=や、桃の形をした桃瓦=紀州東家 瓦与の銘入り=や獅子頭の形の獅子瓦など、古瓦類12点も展示。庭では白い山茶花(さざんか)や白い秋明菊(しゅうめいぎく)が開花していて清々(すがすが)しい。
この日、地元の「黒河の会」=山本一清(やまもと・かずきよ)会長=の依頼で、什物法物の調査に訪れた和歌山県立博物館の大河内智之(おおこうち・ともゆき)主査学芸員は、とくに一対の獅子狛犬を見て、「これは16世紀頃の正統な仏師の作に違いない。すごく緊張感があり、胴も引き締まっている。彩色は岩絵の具を使っていて、江戸時代に塗り直したものでしよう」と評した。
定福寺は約700年前(鎌倉期)の創建で、南隣に「八幡宮」を併設し、「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」の形をしっかり維持。紀の川南側流域を水田に開墾し、冨を築いた地元有力者が協力して建立したとされる。
黒河道は、高野参詣のほか、地元民が名物「畑ごんぼ」(牛蒡=ごぼう)などの野菜・果実などを高野山に奉納する「雑事(ぞうじ)のぼり」に使ってきた。
山本会長は「黒河道の世界遺産登録は最高の喜びですし、私たちも御住職と力を合わせて、高野参詣の方々には、定福寺で楽しいひとときを過ごしていただきます」と笑顔を見せていた。
写真(上)は田村さん製作の彫板画「十三仏」を披露する山本会長。写真(中)は大河内・主査学芸員が「素晴らしい室町時代後期の作」と評した獅子狛犬。写真(下)は宝暦11年のジャンボな鬼瓦。

更新日:2016年10月30日 日曜日 01:00

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