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重文の朱塗り本殿・身近に見てね♪寳來山神社見学会

和歌山県かつらぎ町萩原56の寶來山(ほうらいさん)神社=森和弘(もり・かずひろ)宮司=は、国の重要文化財である本殿など大掛かりな修復・造営工事を完了し、正遷宮(しょうせんぐう)を控えた9月24(土)、25(日)両日、地元住民と一般参拝者を対象に「寳來山神社本殿見学会」を開催する。森宮司は「滅多にない機会なので、歴史的な本殿の魅力を間近に感じてください」と言っている。拝観無料。
同神社は宝亀(ほうき)4年(773)に和気清麻呂(わけのきよまろ)公が八幡宮を勧請(かんじょう)し、光仁天皇の寶亀年間(770~780)に創建された。
神社周辺は京都の神護寺(じんごじ)の荘園「桛田荘(かせだのしょう)」だったが、戦国時代に勢力混沌(こんとん)、支配困難になり、高野山と関係を深め「寶來山神社」と呼ぶようになったと伝わる。
今回、国の重文の本殿4棟と、その両側に建つ県指定文化財の脇社殿各1棟の、檜皮(ひわだ)屋根の葺き替え・朱塗りの外観塗装をはじめ、幣殿(へいでん)や両部鳥居(りょうぶとりい)、玉垣などを修復。社務所、小宮5社、木製灯籠(とうろう)21基、手水舎(ちょうずしゃ)、男女トイレ計4器、駐車場(19台)を新造した。
見学会は同神社と公益財団法人・和歌山県文化財センター主催で、9月24日午前10時30分から地元住民、午後1時30分からと同3時からの2回は一般参拝者が対象。同25日午前10時30分から地元住民、午後1時30分からと同3時からの2回は一般参拝者が対象。各回とも開始30分前から同神社社務所で受付を開始。見学会では、森宮司や工事関係者らが神社の歴史や修復工事などの解説を行うことになっている。
なお、10月15日(土)午前10時30分から「正遷宮奉祝祭(しょうせんぐうほうしゅくさい)」、同午後0時30分から舞楽奉納、同1時30分から直会(なおらい=祝宴)を行う。
同奉祝祭を控えた10月8日(土)午前10時からは、地元自治区による「幟(のぼり)上げや、子供たちによる「砂持(すなもち=玉石)奉納」。
同奉祝祭翌日の16日(日)午前10時30分からは、年番区の笠田中自治区により、恒例の「寳來山神社・秋祭り」が執り行われ、七福神を乗せた宝船や稚児・踊りの大行列が、正午にJR笠田駅を出発、同神社まで練り歩く。午後4時から餅投げもある。
森宮司は「正遷宮は20~30年に1度の大きな節目です。普段、神域の本殿前へは行けませんが、正遷宮前の修復・造営が完了した今、拝観は可能です。ぜひ、ご覧になり、当神社の本殿の素晴らしさを心に刻んでほしい」と言っている。
神社は京奈和自動車道・かつらぎ西ICから車で南西方向へ5分程度のところ。問い合わせは同神社・社務所(電話=0736・22・3734)。
写真(上、下)は正遷宮を控えて修復・造営工事が完了した寳來山神社・本殿と森宮司。写真(中)は本殿に輝く極彩色の龍の彫刻。


更新日:2016年9月22日 木曜日 00:00

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