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名勝・玉川の落書き消去!県教育庁「拡大させない」

和歌山県橋本市・九度山町を流れる県指定の名勝・玉川(紀伊丹生川)の巨石が、誰かに落書きされた問題で、和歌山県教育庁文化遺産課調査班と橋本、九度山両市町教育委員会などは9月16日、現場の写真撮影をしたうえ、落書き(塗料)をすべて消去した。
場所は橋本市彦谷と九度山町北又の境界を流れる和歌山県自然公園内。とくに「玉川四十八石(たまがわしじゆうはっせき)」(玉川由来記)の景勝地として讃えられてきた。
今回、川原の巨石(高さ約1・5メートル、幅約3メートル、厚さ約1メートル)の西側全面に、魚や太陽、子供の笑顔、四つ葉のクローバーなどのイラスト50点以上が描かれ、「夏休み」「8月21日」の文字や、各自のサインらしい文字もある。
これは地元出身の「玉川愛好会」の上西進(うえにし・すすむ)会長が、約1週間前、軽トラックで巡回中に発見。「放置すると、気軽に真似られて、落書きが増え、大変なことになる」と思い、和歌山県伊都振興局に電話連絡した。
この日、和歌山県教育庁文化遺産課調査班の黒石哲夫(くろいし・てつお)主幹をはじめ、関係者10数人が現場を調査。河川汚染につながらないことを確認のうえ、噴射機材などを使い、川の水をイラストに噴き付けるなどして、約1時間半がかりで洗い落した。
黒石主幹は「これは中学生が川遊びにきた際、県の名勝とは知らず、夏休みの思い出づくりに描いたもので、悪質性は感じられない」と説明。
そのうえで「玉川は県指定の大切な文化財であり、同じようなことが起きるといけないので、先ず、イラストを消去した。こんご関係部局とも協力し、再発を防ぎたい」と強調した。
上西会長は「パトロールの甲斐がありました。私たちも玉川峡をしっかり見守りたい」と話していた。
写真は玉川で巨石の落書きの調査、消去作業に取り組む関係者。


更新日:2016年9月17日 土曜日 00:00

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