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「西行庵」綺麗に改修♪妻娘終焉の地・天野の里

平安時代末期の歌人・西行法師(さいぎょうほうし)とその妻娘(さいし)を祀る、和歌山県かつらぎ町天野の「西行庵」が、綺麗に改修され、近くの丹生都比売神社の参拝・観光客らが立ち寄り合掌、西行一家を偲(しの)んでいる。
天野西行会=佐藤恵(さとう・めぐみ)会長=の説明によると、西行法師は出家して高野山に滞在。妻は女人禁制で高野山に登れず、康治元年(1142)頃、天野に庵(いほり)を構え、尼僧となって生活。
やがて15歳の娘も尼となって一緒に住み、ここで生涯を終えた。西行法師は下山した際、この庵で妻娘と団欒(だんらん)を楽しんだとされる。
今の「西行庵」は昭和61年(1986)、元の平坦な場所から、すぐ脇の小高い場所に再建した木造平屋建て(16平方メートル)。堂内に西行法師像などを安置。平成18年(2006)に改修したが、再び老朽化したため、区民の浄財により屋根や縁側など完全修復。神々しさを漂わせている。
また、約3メートル下の斜面には、昔ながらの西行・妻娘の塚がある。天野の里人が西行庵の再建を繰り返し、西行・妻娘の塚に供花。西行法師の歌「願はくは花の下にて春死なむ そのきさらぎの望月のころ」の心を思い、桜の植樹にも力を入れてきた。
佐藤会長は「毎年11月20日前後には、西行・妻娘の冥福を祈り、法要を営みます。どうぞ、西行ご一家をお偲びください」と言っている。
写真(上)は改修された西行庵=手前は西行・妻娘の塚。写真(中、下)は綺麗になった西行庵。


更新日:2016年5月17日 火曜日 00:00

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