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橋高生らの箏演奏にうっとり♪犬飼山転法輪寺彼岸会

和歌山県立橋本高校・古佐田丘中学校の邦楽部員計21人は、弘法大師・空海ゆかりの犬飼山・轉法輪寺(てんぽうりんじ)=桑山慈紹(くわやま・じしょう)住職=奈良県五條市犬飼町=で、筝曲5曲を演奏して、大勢の参拝者の心を潤した。
同寺大教堂では弘法大師の命日の3月21日、平安時代の高僧・祈親上人(きしんしょうにん)が灯し、1000年間燃え続けていると伝わる、高野山奥の院・灯籠堂の祈親灯(きしんとう)の分灯を、ろうそくに戴いて彼岸法要を開始。
先ず、桑山住職の妻・恵光(けいこう)さんのエレクトーン伴奏により、全員で「いろは歌」を唱和。読経や御詠歌などに続き、桑山住職が法話で、「祈親上人は当時、落雷・大火災で著しく荒廃した高野山を、僧侶が住み、学べる山に復興された」とその偉業を説明。「祈親上人は出身地の奈良県の真言宗豊山派・総本山長谷寺の本尊・観音菩薩の夢のお告げで、高野山再興に尽力。きょうはその不滅の聖灯を灯しています」と語った。
この後、先ず、古佐田丘中学校・邦楽部の13人が、各自、箏(こと)を抱えて、静々と真っ赤な絨毯(じゅうたん)の舞台に登場。NHK朝ドラ「朝が来た」の主題歌「365日の紙飛行機」(AKB48)など4曲を演奏。橋本高校・邦楽部員8人は、「花舞(はなまい)」(牧野由多可)を披露した。
演奏が始まると、着座の100数十人の善男善女は、しゃんと背筋を伸ばして静まり返る。聴きなれた朝ドラのテーマ曲は、日本情緒いっぱいの箏の響きでつづられる。
さらに「花舞」になると、部員の息遣いや、指の弾み、身のこなしまで、切々と心に沁みる。しかも部員の髪は全員うしろ結びに引き締まり、制服は一糸乱れず、箏を抱えて入退場するその立居振舞(たちいふるまい)も、鍛え抜かれた自然体。善男善女は、その綺麗な身のこなし、心を込めた演奏の巧みさに、大きな拍手を送っていた。
最後に同寺の桑山聖淳(くわやま・しょうじゅん)後住が、「私も朝ドラが大好き。素晴らしい演奏に感動しました」と讃え、「私は大学・大学院時代に教授から〝巨人の肩に乗って、失敗と成功と挑戦を繰り返すように〟と教わった」と自己紹介。「皆さんも、先輩が築いた巨人の肩に乗って、次世代に何を残せるかを考え、頑張ってほしい」と激励した。
橋本高校・邦楽部は、今年も全国大会出場を決め、5月29日(日)には午後2時から、橋本市民会館で「第4回・全国大会出場記念コンサート「筝思筝愛(そうしそうあい)」を開催(入場無料)。同高校邦楽部と古佐田丘中学校・邦楽部が演奏し、郷土出身で国内外で活躍中の尺八奏者・辻本好美(つじもと・よしみ)さんがゲスト出演することになっている。
また、同寺では4月27日(水)午前10時から、「弘法大師 正御影供(しょうみえく)」を開催。茶の間のテレビ・ラジオでおなじみの帝塚山大学の西山厚(にしやま・あつし)教授の講演がある。
恵光さんは「きょうの素晴らしい演奏、今度は全国大会出場記念コンサートで、お楽しみください。また、当寺の〝弘法大師 正御影供〟にも、ぜひ、お越しください」と呼びかけていた。
写真(上)は犬飼山・轉法輪寺で筝演奏する和歌山県立古佐田丘中学校・邦楽部員。写真(中)は桑山恵光さんのエレクトーン伴奏で「いろは歌」をうたう僧侶や善男善女。写真(下)は箏演奏する和歌山県立橋本高校邦楽部員。


更新日:2016年3月23日 水曜日 00:00

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