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お正月…ナンテンで幸せに♪吉田さん収穫最盛期

ナンテン(南天)作りの名人、和歌山県橋本市境原の吉田寿美江(よしだ・すみえ)さん(79)方の畑で、12月1日、真っ赤なナンテンの収穫の最盛期を迎えている。ナンテンは正月用の生け花として生花店で販売され、吉田さんは「丹精込めて栽培したので、神仏に供えて幸福になってほしい」と言っている。
吉田さん方は、橋本市郊外の深山にあり、ナンテン作りは、今は亡き祖父の代から続けてきた。現在のナンテンは吉田さんが平成元年(1987)に、深山に自生するナンテンを、もともと水田だった段々畑(約2000平方メートル)に移植した。以来、草刈りや間引きなどを続け、今では木々も2メートル余りに育ち、晩秋・初冬には真っ赤な無数の実を宝石のように輝かせる。
吉田さんはこの季節、ナンテンの木々に覆われた畑の真ん中に、ビニールシートを敷いて座り、家族が摘み取ってきたナンテンを受け取ると、適度に幾つかの実を落とし、美しい形に仕上げる。これを10本前後に束ねて、輪ゴムでとめ、ハサミで裾(すそ)を切り揃えて、収穫コンテナに収める。すぐそばでは愛犬のマイちゃん(雌7歳)が、かわいい目をして、作業を見守っている。
収穫は今月中旬まで続き、JAを通じて1シーズンで40~50箱(1箱4キロ入り)を出荷し、大阪の生花店などで販売。払い落とした沢山の実は、主に「のど飴」用に活用される。
ナンテンはメギ科ナンテン属の常緑低木で、その名も「難を転じて福となす」と縁起がいい。吉田さんは「この綺麗なナンテンを、神仏にお供えして、幸せになってください。私は命ある限り、ナンテン作りを続けます」と元気な笑顔を見せていた。
写真(上、中)はナンテンを生花用に仕上げる吉田さん=左。そばに愛犬「マイちゃん」もいる。写真(下)は「皆さん幸せに…」と笑顔を見せる吉田さん。


更新日:2015年12月2日 水曜日 00:00

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