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宮本さん「天野の恋塚」歌う♪丹生都比売神社花盛祭

和歌山県かつらぎ町上天野の世界遺産「丹生都比売(にうつひめ)神社」=丹生晃一(にゅう・こういち)宮司=で4月19日、「花盛祭(はなもりさい)」が開かれたが、この「花盛祭」に紀州出身の人気歌手・宮本静(みやもと・しず)さんが初出演し、地元に伝わる〝横笛の悲恋〟を現代風にアレンジした新曲「天野の恋塚」を熱唱、喝采を浴びた。
「天野の恋塚」(紀賀里翔 作詞・作曲)は、「高野へ続く町石道(ちょういしみち)を あなたのことを想いつつ 登り続ける (後略)」と始まり、「天野の恋塚 高野へ続く 私の願いは ただひとつ」と結ばれる悲恋の演歌。
宮本さんは、朱塗りの楼門わきに、綺麗な着物姿で登場し、この「天野の恋塚」をはじめ、「稚なごころの有田川 水の流れは 子守り歌 小木も育って 糸我の祭り 青い芽が吹く 春風に」と綴られた「有田川」(有吉佐和子 作詞、林伊佐緒作曲)などを、情緒いっぱい歌うと、四方山に囲まれた天野盆地にその歌声が反響、大きな拍手が起きていた。
一方、境内の芝生では、木製の長椅子を置き、朱塗りの傘を立てて、「お茶席」が設けられた。橋本・伊都地方の茶道師範の女性たちが、着物姿で野点(のだて)を行い、参拝・観光客らは、おいしく御抹茶を頂戴した。
また、天野の里には、同神社のほかに、平安・鎌倉時代の武士・歌人・僧侶の西行法師の西行堂と、その妻や娘の墓がある。今回の「花盛祭」は、同神社が弘法大師・空海に神領を貸与した「高野山開創1200年記念大法会」の期間中の神事でもある。
それだけに、神社周辺の駐車場は満杯、道路も長い車の列が続いたが、新緑の山々や西行堂などをバックに、畑中を急ぐハイカーの列も目立って、その姿は一幅の絵のようだった。
同神社の鏡池の土手では、大勢の家族連れらが陣取り、渡御行列が太鼓橋を渡る光景を待った。池には沢山の放生の鯉(ほうじょうのこい)がいて、背中に「祭」と染め抜いたハッピ姿の子どもたちが、「おいで」「おいで」と手を叩くと、鯉の群れが渦を巻くように近寄ってきて、「わぁ、すごい」と大はしゃぎだった。
写真(上)は丹生都比売神社・楼門わきで「天野の恋塚」を歌う宮本静さん。写真(中)は新緑の山と西行堂をバックに畑中の道を丹生都比売神社―急ぐハイカーの列。写真(下)は鏡池の放生の鯉に大はしゃぎの子どもたち。


更新日:2015年4月19日 日曜日 23:25

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