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外来魚の放流禁止!~恋野の溜池~生態系壊さない

〝平成の溜池(ためいけ)大改修〟を機会に、生態系を壊す全ての「外来魚」を取り除いた和歌山県橋本市恋野の似賀尾池(にがおいけ)水利組合=辻本賢三(つじもと・けんぞう)組合長=は、再び心無い人たちに、外来魚を投入されないよう、警戒を続けている。
似賀尾池では、平成23年(2011)4月、コクチバスが発見された。これが似賀尾池から農業用水路を通じて本田池(ほんでんいけ)へ、さらに農業用水路を通じて紀ノ川に出ると、コクチバスは急流や低水温でも生息するため、一気に同川で繁殖。他の川魚を食べ尽くすことになる。
恋野地区では、似賀尾池や本田池など9つの農業用・溜池があり、ちょうど県・市が大地震や豪雨に備えて、すべての池の堤防など大改修中で、水利組合では、この機会に〝外来魚の除去〟をと考え、「親子釣り大会」を開催。子供たちにブラックバスやブルーギル、コクチバス、オオクチバスなどの外来魚が多いことを体験、生態系を壊す魚であることも学んでもらった。
また、和歌山県と県警は、外来魚を放流したり、釣って持ち出したりした場合、「個人では3年以下の懲役、300万円以下の罰金、法人では1億円以下の罰金」と記した〝警告看板〟を設置した。
水利組合の話では、不審な釣り人がいないかどうか、監視を続けているが、今のところ、外来魚を投入したという情報や、外来魚を釣り上げたという話は出ていない。辻本組合長は「恋野は奈良時代のヒロイン・中将姫が住まれた舞台であり、池は森林に囲まれた丘陵地にあり、観光地としても、素晴らしいところです。生態系を守るために、ご協力をお願いします」と呼びかけている。
写真(上)は外来魚の放流・持ち出し禁止の警告看板=本田池で。写真(中)は親子釣り大会で外来魚について学ぶ親子連れら=似賀尾池で。写真(下)は橋本・恋野の池では外来魚の投入を厳しく警戒。


更新日:2015年2月8日 日曜日 00:02

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