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立春の〝へらぶな釣り〟楽し~橋本市の隠れ谷池

国の伝統的工芸品・紀州へら竿の特産地、和歌山県橋本市清水の隠れ谷池で、穏やかに晴れた立春の2月4日、大勢の太公望が釣り糸を垂れ、名実共に春の訪れを感じさせた。これから寒・暖の日々を繰り返した後、3月には紀州製竿組合=田中和仁(たなか・かずひと)組合長=主催の「懇親へらぶな釣り大会」を開催することになっていて、組合では「純正竹竿(じゅんせいたけざお)で釣り競技を楽しんでください」と、多数参加を呼び掛けている。
この日、隠れ谷池には、橋本・伊都地方や近府県から計24人が来場。白い雲を浮かべた青空や、周囲の山影がはっきり映る水面に、長い竹竿を差し出し、カラフルな浮子(うき)を見つめた。多い人は50匹以上を釣り上げるという。
太公望らは昼食時、池畔にある食堂&売店=管理人・池尾正継(いけお・まさつぐ)さん(51)=で休憩。ラーメン(500円)や焼きそば(400円)などに舌鼓を打った後、再び元の〝釣り位置〟に戻って〝釣り三昧〟に入っていた。
隠れ谷池では過去、平成24年(2012)まで、計10回のHERA1大会(全国へらぶな釣り選手権大会)を開き、全国の地方予選を勝ち抜いた精鋭が、釣果を競ってきた。今は「懇親へらぶな釣り大会」や「わくわくへらぶな探検隊」などを開催している。池尾さんは「HERA1大会を開いてきたお陰で、今では全国の愛好家に隠れ谷池の良さが知られ、わざわざ遠方から竿師に会いに来てくれたり、一緒に釣りを楽しんでくれたりしています」と喜ぶ。
同組合の学文路地区役員でへら竿師の裕月(ゆうづき)=本名・井上裕亮(いのうえ・ひろあき)さん(32)=は「橋本では地元の中学生が、へら竿作りを体験学習しています。へらぶな釣りは、競い合うことや、静かに浮子を見ていることで、穏やかな気持ちになれます。竿作りも懸命にやれば、厳しくも楽しいもので、この体験学習は、子供たちの将来に、きっと役立つと思います」と話した。
◇以下は「お知らせ」◇
▽「懇親へらぶな釣り大会」3月15日(日)=午前6時~午後2時=開催。お楽しみルール=午後、竿師を含む団体戦、1枚長寸を競う。釣り座は抽選(1人~3人)、午後3時から表彰式。申し込み条件は、紀州製竿組合のへら竿(純正竹竿)を使用。カーボン、合成竿は不可。貸し竿あり。参加費は5000円(昼食含む)。申し込みは、申し込み用紙で。同組合(FAX=0376・39・2246)へ。
同大会の「前日イベント」は同14日(土)、隠れ谷池を無料開放。「前夜祭」は午後6時~同8時、橋本市隅田町の料理店「まごころ」で開催。参加費は5000円(飲み放題)。申し込みは同組合へFAX。
▽日常の「へらぶな釣り・隠れ谷利用」=釣り料金は一般1500円、女性と高校生は500円、中学生以下は無料。午前11時からの半日券は、一般に限り1000円。金曜は定休日。
▽宿泊は、ルートイン橋本(電話050・5847・7400)、紀伊見荘(電話0736・36・4000)、ゆの里「このの」(電話0736・32・7747)などがある。
写真(上、中、下)は、立春の隠れ谷池のへらぶな釣り風景。


更新日:2015年2月5日 木曜日 00:00

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