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有害鳥獣から農産物守れ!~橋本〝対策実施隊〟発足

イノシシやアライグマなどの、有害鳥獣による農作物被害を防ごうと、猟友会橋本総合分会による「橋本市鳥獣被害対策実施隊」が、10月3日、和歌山県橋本市で発足した。平木哲朗(ひらき・てつろう)市長から、同分会員を代表して、委嘱状を受け取った役員8人は「力を合わせて、有害鳥獣から、郷土を守ろう」と心に誓った。

同実施隊の橋本地区の隊長には馬場信夫(ばば・のぶお)さん、高野口地区の隊長には馬場征弘(ばば・ゆきひろ)さんが、それぞれ就任。隊員は同分会員計123人で編成した。

橋本市農林振興課の統計によると、平成25年度の市内の農作物被害総額は1223万4000円で、ここ3年間は横ばい状態が続いている。

ところが、平成25年度の鳥獣捕獲数は、イノシシ470頭(同23年度=87頭)、アライグマ217頭(同=125頭)、ニホンジカ10頭(5頭)と、すべて激増している。但し、農作物被害が、横ばい状態で済んでいるのは、日常の猟友会員の活動や、農家の防護柵設置によるものという。

そんな中、同分会の会員は、高齢化に加えて、狩猟税などの高負担もあり、50年前に比べると半減。このままでは将来、田畑だけでなく、住宅地にまで被害が拡大しかねない状況。

そこで、橋本市は国の「鳥獣被害防止特別措置法」に基づき、猟友会員に対し、支援措置のある同実施隊の結成を働きかけていた。

今後、同実施隊員は、消防団員などと同様に「公務災害」が適用され、狩猟税も二分の一に軽減、猟銃所持の許可更新時の技能講習も免除される。同実施隊員は、人命にかかわるクマ(熊)や、サル(猿)などの有害鳥獣に対し、追い払いや駆除、農家に対する被害防止方法の指導・助言などに務める。

委嘱式の後、平木市長は「大変ですが、ご協力をお願いします」と挨拶し、実施隊役員らは、農林振興課員とともに、「より効率的な被害防止策」について話し合った。同課の大渡明毅(おおわたり・あき)主任は「実施隊の皆さんは専門知識と、経験も豊富です。できれば隊員の減少を食い止め、有害鳥獣から郷土を守ってほしいです」と願っていた。

写真(上)は平木市長から委嘱状を受ける馬場信夫(橋本地区)隊長。写真(中)は橋本の山中で箱わなにかかった二ホンジカ=同市農林振興課提供。写真(下)は平木市長や農林振興課員と懇談する鳥獣被害対策実施隊の皆さん。


更新日:2014年10月4日 土曜日 00:00

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