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おもちゃドクター・酒向君に「小さな親切」実行章

壊れたおもちゃを治す和歌山県橋本市のボランティアサークル「はしもと おもちゃ病院」の〝少年ドクター〟で橋本中学校3年生の酒向裕磨(さこ・ゆうま)君(14)が、5月26日、公益社団法人「小さな親切」運動本部(本部・東京)から、小さな親切実行章を受章した。酒向君は「おもちゃが治って、子供たちが喜んでくれると、一番うれしい。これからも頑張ります」と張り切っている。
「はしもと おもちゃ病院」(柏木毅院長)は平成21年(2009)7月に開院。〝登録ドクター〟は、電気・機械に詳しい50~80代の14人。毎月第2土曜日と第4日曜日に、橋本市教育文化会館3階の一室で、市民から寄せられた壊れたおもちゃの無料〝診療・治療〟にあたっている。
酒向君は、幼い頃からおもちゃが大好き。たまたま壊れたおもちゃの修理方法を、同病院で教えてもらったことがきっかけで、昨年1月に同病院に入門した。以来、柏木院長の指導を受けながら、動いてしゃべる縫いぐるみや、ラジコン、おもちゃのシャワーなどの〝診療・治療〟に従事。今回、「小さな親切」運動本部から、その熱心な取り組みが評価された。
この日は午前中、同会館3階で柏木院長の指導を受けながら、動かなくなった〝おもちゃの戦車〟の修理に専念。午後1時から橋本中学校・校長室で、辻正雄校長から「小さな親切」実行章が伝達された。
酒向君は工業高校への進学勉強や、クラブ活動(卓球部副部長)に忙しいが、「ものを大切にしないと、修理が大変なことがわかった」「この受章をバネに、これからも、おもちゃのことを、しっかり学び、治せるようになりたい」と目を輝かせ、辻校長は「酒向君が地域貢献し、受章したことは非常にうれしい。6月18日、本校体育館で開く全校集会で、受章を紹介したい」と話した。
先輩ドクターで事務局長の難波冨美子さん(70)は「酒向君の意欲、勉強熱心さには、全ドクターが驚いています」と褒め、柏木院長は「とても教え甲斐があります。今後、高校、大学へと進学するでしょうが、おもちゃだけでなく、何にでも真剣に取り組む、柔軟な頭の持ち主になってほしい」と期待している。
写真(上)は辻校長から「小さな親切」実行章を伝達される酒向君。写真(中)は柏木院長の指導でおもちゃ修理に取り組む酒向君。写真(下)は母・時子さんとともに受章を喜ぶ酒向君。


更新日:2013年5月26日 日曜日 15:32

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