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ブラックバスなど294匹の釣果…親子つり大会

獰猛(どうもう)な外来魚が、古里の池に繁殖している実態を子どもたちに知ってもらおうと、和歌山県橋本市恋野の似賀尾池(にがおいけ)水利組合(辻本賢三組合長)は、8月11日、地元の似賀尾池で初めての「親子釣り大会」を開いた。子どもたちは釣りを楽しみながらも、釣れたのはブラックバスやブルーギルばかりで、本来いるはずの鯉(こい)や鮒(ふな)がいないことに驚嘆。辻本組合長は「心無い誰かが、コクチバスなどを池に放ったために、池の生態系が壊されたもので、子どもたちには、いい勉強になったと思います」と話した。
親子釣り大会は和歌山県、橋本市、橋本市教委が後援。同池では昨年4月、コクチバスが見つかり、これが農業用水路~本田池~農業用水路を通うじて、紀ノ川に流入すると、コクチバスは急流や低水温でも生息するため、一気に同川で繁殖。他の川魚を食べつくすことになる。
そこで、同水利組合では、近く似賀尾池(周囲約1キロ)の改修工事を行う機会に、池の水を全部抜いて、これらの外来魚を完全に駆除しようと計画。その前に、夏休みの子どもたちに釣りの楽しさと、外来魚の繁殖ぶりを実感してもらおうと親子釣り大会を企画した。
この日、橋本市立恋野、隅田両小学校と隅田中学校の児童生徒約40人、保護者約30人が参加。辻本組合長や清原雅代・同市副市長、松田良夫・同市教委教育長らが挨拶の後、和歌山県立自然博物館の平嶋健太郎学芸員が「ブラックバスやブルーギルは、ただ一生懸命に生きているだけで、魚が悪い訳ではありません。そのような魚を、このような池に放つ無謀な人間がいけないと思います。きょうは、そこのところをわかって、楽しい釣り体験をしてください」と諭した。
児童生徒たちは、釣針にミミズをつけ、保護者に応援されながら、堤防などから竿を放列。浮子が沈むと、すかさず竿を上げ、「釣れた」とか「逃げた」」とか言いながら大はしゃぎ。
恋野小学校4年生の出山結子さんは「竿にビビッときて驚きました。大物が釣れてうれしいです。平嶋先生の言われる通り、外来魚はちっともわるくないし、自然環境を壊すのを知りながら、池に放つ人間の方が、やっぱりいけないと思います」と話した。
釣り大会全体の釣果は、コクチバス計10匹、オオクチバス計4匹、ブルーギル計280匹の総計294匹と、なかなかの豊漁。釣り成績は、出山結子さんがコクチバスの部とブルーギルの部の2部門で、いずれも体長21センチの大物を釣り上げ、恋野小学校3年生の西井雪乃さんもオオクチバスの部で、27センチの大物を釣り上げて、それぞれ優勝。出山さんに釣竿2本、西井さんに釣竿1本が、賞品として贈られた。
辻本組合長は「この似賀尾池は高台にあり、山の水が流入していて、家庭排水が一切混じっていない清らかな池です。私が子どもの頃には、エビがいっぱいとれたし、茄子と味噌で煮て、おいしくいただきました」と述懐。平嶋学芸員は「今は、似賀尾池の外来魚について徹底調査し、自然環境を取り戻したいと、頑張っています」と話した。
写真(上)は大物をつ釣り上げて優勝した出山さん。写真(中)は平嶋学芸員から外来魚の説明を受ける児童生徒たち。写真(下)は似賀尾池で開かれた親子釣り大会。

更新日:2012年8月11日 土曜日 21:49

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