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変貌する橋本の町並み探訪…中学生ら歴史の証人

和歌山県橋本市橋本1の7の13、「みそや呉服店」の谷口善志郎さんは、JR南海橋本駅前の再開発事業で、変貌する郷土の姿を小中学生らに見せたり、日本の伝統・藍染(あいぞめ)を体験させたりしている。谷口さんは「とくに今は橋本の歴史的な町並みが、急速に消えているので、将来のために、その光景をしっかり心に刻んでおいてほしい」と語った。
市立学文路中学校1年生30人は、7月9日、総合(地域)学習の時間を使って、同呉服店前に集合。2班に分かれて「まちなか探訪」と「藍染体験」をした。
谷口さんは、生徒たちを引率しながら、戦国時代に橋本をい築いた応其上人の応其寺や、古い町家、基督教会、旧発電所などを見せて巡る一方、すでに消失した橋本伊都地方・第1号の電信電話跡、郵便局跡や町家跡などを次々と紹介。
応其寺では「上人は紀ノ川に長さ235メートルの橋を架け、まちの発展の基礎を築きました。この門は上人没後300年記念で、多くの人たちの浄財により建立。門に残る銃弾跡は、ここに天誅組が逃げこんだ際、幕府勢が襲撃した戦いの跡です」と説明した。
また、途中の高台では、橋本橋の北側で、かたっぱしから家々が取り壊され、歯抜け状態になった、無残な光景を展望。「今まさに400年の歴史的な町並みが消えるところ。皆さんは、それを見届ける最後の〝生き証人〟です」と話すと、生徒たちは、美しい国城山や紀ノ川の手前に変貌する〝平成のこの日のまちの姿〟をしっかり眺めていた。
同呉服店前では、生徒たちが、藍甕(あいがめ)=高さ約1メートル、直径50センチ)に、長い棒を突っ込んで、ぐるぐるとかき混ぜた後、ゴムでハンカチの隅を締めるなどして、藍甕につけて引き上げると、白抜き花柄の藍色のハンカチに仕上がった。
藍は世界最古の染料で、日本には飛鳥時代に中国から伝来。江戸時代の人たちは、緋柄の藍色の着物を着ていた。谷口さんは「藍色は、小泉八雲(ラフカディオハーン)が、『ジャパンブルー』として世界に紹介した素敵な色。次世代へ大切に継承してほしい」と訴えていた。
写真(上)は応其寺の前で応其上人の話を谷口さん(右)から聴く学文路中学生ら。写真(中)は高台から消え行く歴史的町並みを見渡す生徒たち(向こうは国城山や紀ノ川)。写真(下)は生徒たちが染め上げた藍色の花柄のハンカチ。

更新日:2012年7月10日 火曜日 12:46

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