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玉川峡・上流で一斉清掃…渓流釣りの本場美しく

和歌山県橋本市、高野町、九度山町を流れる玉川峡(紀伊丹生川)を一層きれいな環境にしようと、高野町と同町議会、玉川漁業協同組合、沿川住民らは、高野町筒香の玉川上流で清掃大作戦を展開した。同川は大阪に近い渓流釣りの本場で、すでにアマゴ釣りは解禁、アユ釣りは6月3日解禁を控えていて、「川は清流が何より」と太公望を喜ばせている。
一斉清掃したのは、5月12日の土曜日。高野町の木瀬武治町長と職員、町議会議員、玉川漁協の上西進組合長と組合員、玉川愛好会役員、筒香地区の3区長と住民ら計65人が、玉川上流にある筒香小学校(休校中)に集合。
木瀬町長が「郷土の玉川峡をきれいに…」と挨拶した後、川に投棄された廃材やコンクリート塊、廃タイヤ類などの大型ゴミは、重機を使ってトラックに積載。ペットボトルや空き缶、ビニール袋などは、ゴミ袋に入れて回収した。
また、不法投棄現場の視察会には町長や区長ら14人が参加し、大出水の際、水面より3メートルも高い所に、ゴミが漂着している現状を確認。昨年の台風の際、砂防堰堤(えんてい)に土砂が堆積し、田畑冠水の原因になったので、土砂浚渫(しゅんせつ)の必要性も指摘された。
この後、橋本市北宿の市設民営・温泉宿泊施設「やどり温泉いやしの湯」で昼食。玉川由来記(室町時代)にある「玉川48石」や、黒河道、豆街道、六尺道のなど古道がある「玉川峡」の話題に花が咲き、今後、環境保全に力を入れようと心に誓い合った。
玉川漁協理事(環境委員長)の石川純二さんは「これまで県振興局や沿川の自治体、環境団体などの間で、玉川峡の美化問題を話し合い、ついに実践することができました。今後さらに、皆さんと協力して、紀ノ川に注ぐ河口まで、環境保全に取り組みます」と張り切っていた。
写真(上)は、玉川峡の一斉清掃に働く人たち。写真(中)は、ゴミ拾いに汗を流す木瀬・高野町長(左)と上西・玉川漁協組合長。写真(下)は重機で収拾する玉川峡の大型ゴミ類=石川純二さん撮影。


更新日:2012年5月15日 火曜日 12:55

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