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営農・就農へ羽ばたく…農業大〝社会人課程〟修了

和歌山県内で〝営農・就農〟を目指す、同県かつらぎ町の県農業大学校「社会人課程」の修了式が、1月31日、同校講堂で行われ、女性1人を含む計14人の修了生が、新規就農者としての第1歩を踏み出した。
14人は昨年6月から8か月間、農作物の植え付けや、世話、収穫など、生産から販売に至るまで、理論と実践の様々な研修を受けてきた。
この日、佐々木茂明校長が、修了生代表の木村麻美さん(橋本市)らに修了証書を授与した後、「皆さんには、農業を志す熱意を感じました。本校での研修と、今までのビジネス経験も生かし、新たな農業ビジネスを生み出してください」と祝辞を述べ、激励した。
これに対し、修了生を代表して細野健太さん(岩出市)が「ここで得た助け合いの心、作物への愛情、収穫の喜び、共に歩む仲間との〝絆〟は大きな財産であり、いつか和歌山県の農業をリードする担い手として、邁進(まいしん)したいと思います」とお礼の言葉を述べた。
佐々木校長や修了生は、玄関前で記念撮影の後、講堂に戻り、修了生同士の意見交換会が開かれた。〝紅一点〟の修了生・木村さんは、元会社員で、農業に興味を持ち、埼玉県の農業法人で研修を受けた後、改めて県農業大で学んだ。木村さんは「今春からは、すでに借りている約2000平方メートルの畑で、ブルーベリーを栽培。3年後の開園を目指し、できれば加工販売もしたい」と抱負を語った。
昨秋の紀伊半島・大水害で古里が大被害を受け、実家も2階の床上まで浸水した同県那智勝浦町の石橋徹央さんは、もともと工業製品(人工衛星)製作に携わっていたが、若い農業の継承者がいないと聴いて帰郷。同校に入校した。「郷里では米作りに取り組みますが、秋冬は観光面の仕事も考えています。農業は、若い夫婦が、それで生活できるようにすることが大切です」と、力強く話した。
このほか「果樹も野菜も面倒みれば結果が出ます。ホームヘルパーと農業の仕事を両立させたい」「23年間、トラック運転手だったので、農業への切り替えに不安はあった。資金面など課題も多いが、同窓生のお陰で、勇気が湧いている」なとの声もあった。
〔和歌山県農業大学校・社会人課程の取り組み〕(平成24年1月18日現在)
事業目的
・平成18年度より職業訓練「農業科」として実施。現在の定員は15人。
・和歌山県内で就農、農業分野への就職を目指す人が対象。
・訓練生はローワークの審査を受け、雇用保険が適用される。
・研修期間は8か月(6月から翌年1月)校内ほ場での栽培から出荷販売まで。
・農家研修(主に県農業士宅で2週間)
事業経過実績
平成18年度は定員10人で7人が修了、うち6人(86%)が就農。(中略)平成23年度は定員15人で14人が修了、うち12人(86%)が就農している。
市町村別就農者数(平成22年度までの実績)
紀の川市13人、橋本市8人、かつらぎ町8人、和歌山市6人、海南市3人、高野町2人、岩出市2人、紀見野1人、田辺市1人、印南町1人の計45人となっている。
修了生の主な就農状況(橋本・伊都地方)
・平成18年修了生、橋本市の山本喜久さん(39)=就農支援資金を活用し、奈良県五條市で軟弱野菜(ハウス20アール)を栽培。ジャスコ(富田林)やっちょん広場などへ出荷。
・平成19年修了生、橋本市の岩井具彦さん(37)、千津代さん(38)夫婦=就農資金を活用し、橋本市でイチゴ高設栽培(ハウス10アール)を夫婦で営んでいる。社会人課程へは夫婦で参加。奈良県の知人のケーキ店と契約栽培。直売所ファーマーズマーケットへも出荷している。
・平成19年度修了生、かつらぎ町の西岡勝治さん(38)=就農資金を活用し、かつらぎ町でイチゴ高設栽培10アールと果樹栽培30アールを営んでいる。JA紀北かわかみ、近隣の直売所へ出荷。
・平成22年度修了生、高野町の石上昌平さん(34)、美紗子さん(32)夫婦=神奈川県より移住。社会人課程へは夫婦で参加。遊休農地解消事業を活用。ハウス(無加温)で軟弱野菜栽培を中心にし、露地野菜を栽培。直売所やオークワ、高野町内の小売店などへ出荷。
・平成22年度修了生、かつらぎ町の上平仁さん(38)-大阪府から移住。遊休農地解消事業を活用し、トマトハウス栽培0・6アール、露地野菜10アールを栽培。大阪のスーパーマーケットや近隣の直売所へ出荷している。
写真(上)は佐々木校長から代表はて修了証書を授与される木村麻美さん。写真(中)はお礼の言葉を述べる修了生代表・細野健太さん。写真(下)は和歌山県農業大学校の玄関前で記念撮影する平成23年度「社会人課程」修了生たち。

更新日:2012年1月31日 火曜日 20:27

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